こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
凛とともにどうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
あなたには大切にしたい本がありますか。
何度も読み返しては、その本の世界に浸っていたい。
それは小説だけでなく、How To本だったり、専門書であったりといろいろでしょう。
傍らにいつもその本があれば安心できる、あなたの心の見守りグッズのような役割を担っている友人のような本。
凛にも大切にしている本があります。
絶対に手放したくない本は何冊もあります。
例えば、小説ですと、主人公にまた会える楽しみがあります。
その本を手放したら、とても大切にしている親友と別れてしまう寂しさがまとうのではないかと。
その寂しさには耐えられず、いつも読まなくても、凛と同じ空間にいてくれるという存在に対する安心感には代えられないのではないかと、凛は思うのです。
紙の本は保管場所が必要ですし、重くて嵩張るので、収納の点で考えてしまいますよね。
特に、単行本や専門書ですとそれは顕著です。
しかしながら、手放せない、手放したくない、いつまでも大切にしていたい本は、その本が放っている価値感という点で別格です。
凛がよく利用している大型書店の単行本の小説のコーナーに、長い期間、並べられている本があります。
その本はシリーズになっていて、全部で4巻、仲良く横に並べられています。
まるで書架の指定席のような、同じ棚に並べられています。
指定席になっているのは、売れないからその場所から本を動かさないということではないのです。
売れているから、或いは、書店員さんがおすすめしたいから、または出版社の意向もあるのでしょうか。
とにかく目立つところに「皆さん、私の世界を楽しんでね」というように本たちが主張しているのが窺えます。
それらの本たちは、シリーズの第1巻の刊行から既に5年も経過しているのに、文庫化されずにずっと単行本のままなのです。
出版不況と言われて久しい出版界において、単行本で増刷されている本たちです。
出版社の事情もあるのかもしれませんが、このシリーズ本が多くの読者に愛されていることがわかります。
その第1巻の本が、古内一絵氏の小説『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(中央公論新社、2015年)です。
凛が持っている本は、2020年の2月発行の12版です。
凛はその大型書店を訪れる度に、この本がずっと気になっていました。
正直言いますと、いつかは文庫本になるのだろうと思っていたのです。
それがある日、いつものように大型書店のそれらの本の指定席を訪れて、第1巻を手に取ると、限定数の特製のポストカードが特別に封入されているのがわかり、得した気分になったことが購入の決め手となりました。
限定……。
この言葉にとっても弱い凛です。(^-^;
表紙と同じ絵のポストカード。
何て美味しそうな野菜のお料理の絵でしょう!
見ただけで心も身体もほっこりしてくる感じがいたします。
この作品は、書き下ろしとなっています。
初版は2015年の11月25日の刊行となっていますので、著者の古内一絵氏がご執筆されたのはその年か、少し前になるでしょう。
このことを念頭におきますと、読み進んでいくうちに、なるほどと見えてくるものがありました。
時を少し遡ってみましょう。
2020東京オリンピック開催が決定したのが、2013年の9月7日でした。
国際オリンピック委員会がブエノスアイレスで、2020年の夏のオリンピック・パラリンピックに東京の開催地を発表しました。
1964年から56年ぶり、東京での開催は2度目とあって、ビックなニュースでした!
そこから東京都の再開発が進みます。
生憎、今年は新型コロナウィルスの関係で、開催は来年に延期となり、57年ぶりになりますが……。
元エリートサラリーマン、今はドラァグクイーンのシャールさんが営んでいる、東京の某駅の改札口から商店街を歩き、路地裏に入った某場所の隠れ家夜食カフェ「マカン・マラン」。
昼間はダンス用のドレスを受注、縫製して販売しているお店ですが、夜になると夜食カフェに変わります。
「マカン・マラン」の開店は不定期ですので、まずは、この場所との出あいにご縁があればご常連さんになること間違いなしでしょう。
しかし、ご縁がなければ、ただの路地裏の迷い人で終わってしまいます。
悩めるお客さんのために、シャールさんの手作りで提供してくれるメニューは天下一品!
とっても美味しそうで、胃やお腹だけでなく、心も満腹にしてくれるお料理に、凛も訪れてみたいなあと思わずにはいられませんでした。
ご縁は大事にしたいものですね。
第1巻には、四つのお話が描かれています。
第1話は、「春のキャセロール」
悩める40代キャリア女性の早期退職の肩たたきにあうかもしれないという不安は、如何にして解消されますでしょうか。
第2話は、「金のお米パン」
中学生男子の突然の食生活の変化と、生徒が通学する学年主任の男性の先生とのふれあいにほろりとします。
第3話は、「世界で一番女王なサラダ」
20代の女性の下請けライターの仕事に対する悲哀と本音が交錯していきます。
第4話は、「大晦日のアドベントスープ」
みんな、シャールさんが大好きなのです。
兎にも角にも、シャールさんに元気になってもらわないといけないのです。
凛が持っている12版の帯には、「思いきり泣きたい夜にいらしてください」と書いてあります。
「ここは"運命が変わる"夜食カフェ」とも書いてありますよ~
「マカン・マラン」のシャールさんに出会えて、シャールさんの手作りの夜食メニューをいただけたら、あなたや凛の運命はどのように変わるのでしょうか。
作中には、食材、レシピの説明も丁寧に書いてあります。
古内一絵氏は、2010年、『銀色のマーメイド』(中公文庫、2018年)で、第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞☆彡されて、翌年、作家デビューをされました。
この作品は、『快晴フライング』(ポプラ社、2011年、ポプラ文庫、2013年)で刊行された後、改題、加筆・改稿されています。
2017年、『フラダン』(小峰書店、2016年、小学館文庫、2020年)で、第6回JBBY賞(文学作品部門)を受賞☆彡されています。
作家デビューされる前は、映画会社に勤務、退職後、中国語の翻訳家としてご活躍されるという経歴をお持ちです。
文体は大変読みやすく、登場人物に親しみがわく設定になっています。
また、主要な漢字にルビがふってあるので大変読みやすく、幅広い年代の読者層への配慮が窺えます。
しかし、内容は大変深く、人生の悲喜こもごもが丁寧に描かれていて、どの世代にも心にズキンと響いてくるのではないかと凛は思います。
帯には、「第1位 読書メーター OF THE YEAR シリーズランキング」と出ています。
読者にずっと大切にされている幸せな本というのがわかりますねえ。
『マカン・マラン』シリーズは、第4巻まで続きます。
凛のりんりんらいぶらり~では、今後、1巻ずつご紹介していく予定です。
しかし、この企画はシャールさんの隠れ家夜食カフェの「マカン・マラン」と同様に不定期ですので、いつ続編のご紹介が出てくるかは、今後のお楽しみにということで、末永くご愛顧よろしくお願いいたします!(^_-)-☆
あなたも泣きたい夜には「マカン・マラン」へ。
個性的なシャールさんが、あなたの話をとことん聞いてくれて、あなたに合ったとっておきのメニューを提供してくれるでしょう。
思い切り悩みを吐き出した後は、もう、泣きません。
それに、食事の大切さがわかります。
身体に優しい食事はあなたを笑顔に導いてくれます。
そして、あなたも凛も、この本で元気になりましょう!
今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^o^)







