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2026年1月31日土曜日

Z世代からα世代、アナログ派も楽しめる、新感覚の謎解き体験はいかが ~森 バジル『探偵小石は恋しない』(小学館、2025年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
お休み前のひとときに、本の話題でごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

寒中お見舞い申しあげます

お久しぶりです。(^-^)
2026年に突入したと思ったら、もう1月も終わります。
本当に月日が経つのは早いものですね。

あなたは新しい年をどのようにお過ごしですか。
凛のりんりんらいぶらり~は昨年10月以来、実に3か月ぶりの更新となりました……。(^^;

晩秋・年末・年始と充電していた凛でございます。
「一体何度目の充電期間なんだ!!」とお叱りを受けそう……。<m(__)m>
懲りずに、今年もりんりんらいぶらり~をよろしくお願いいたします!!

只今、真冬の日本列島です。
寒い季節が苦手な凛は外出も控え気味となっていますが、読書するには最高ですね!
読書は贅沢な時間の贈り物。(^O^)
好きな作家や話題の作品などと共に、時空を超えたアナザーワールドに堪能できる幸福。
或いは現実からの逃避……。

AIがどんどん進化しているネット社会に生きる私たちにとって、時間との闘いはますます激しくなるばかりです。
世の中には楽しめるアイテムが豊富にありますからね。
「時間が溶ける」「時間を溶かす」
情報化社会とはいえ、決して焦る必要はないと凛は考えます。

文字を追って、時間をかけて読み進めていくという「読書」を敢えて楽しむこと。
貴重な時間を費やすわけですから、そこは外せないし、外したくないですよね。
書店やメディアなどからの本のおススメ情報はやはり日ごろからチェックしている凛です。

最近の書店に訪れる度に気づくことがあります。
新しい作家さんたちの作品が目立ってきていると思いませんか?
かつての若手作家と言われていた方々が既にベテランの域に達して、新たに新人作家さんたちの登壇。
世代交代とまでは言えませんが、それだけ時代がどんどん進んでいっていることの証でしょうか。
凛もまた一つ年齢を重ねているということは明らかな事実ですけれど、ね! (^O^)

2026年の最初の一冊、年も新たになったということで、新鮮な感覚を取り入れていきましょう!! \(^o^)/
新人作家さんたちの作品の中で、新しい感覚で謎解きを楽しめる探偵小説をご紹介いたします。

森 バジル(もり ばじる)氏の『探偵小石は恋しない』(小学館、2025年)です。
この作品は、2025年9月23日付で初版第一刷の発行です。
只今、単行本コーナーで絶賛発売中です!
凛が持っている本は、2025年12月15日付の第五刷ですので、いかに人気が高い作品であることがよくわかりますね~

読者は、登場人物たちの会話のやりとりの小気味よいテンポを楽しみながら頁がどんどん進み、気がつけば、旧来の固定観念や既成概念は取り払われています。
アナログ的な部分は根幹から外さず安心感もある上に、王道のミステリー作品名も登場するというミステリーファンにも嬉しいサービスてんこ盛りの作品です。

はじめに、この本の入手についてです。
書店の店頭やネットでも発売当初から注目を浴びていましたので、凛の「次に読む本」のチェックリストには入れていました。

最近書店でよく見かけるのが「購入者限定特典」。
サイン本や栞とか、付録みたいな読物などがついているサービスです。

いつもの近所の書店で、この本には書き下ろしの読物、「ショートストーリーペーパー」の特典がついていることに気がつきました。
しかも、特典を付ける書店は限定とのことでした。
「限定」に弱い凛はすぐさま購入を決めたのでした。

次に、帯や表紙についてです。
一番目は、帯について。
凛が購入した2025年12月15日付の第5刷は、帯が「ホログラム全面帯」となっており、こちらも期間限定のものです。
最近流行っているのか、表紙全体にもう一枚上乗せした形になった帯の本を見かけますが、この本も表紙全体に帯が上乗せされています。
この帯はキラキラ光っていて、特別感のある帯です。

帯の上半分が表紙と同じデザインで、探偵の小石(こいし)が少し斜めな角度からこちらを見て微笑んでおります。
下部がピンク色を下地として、表側も裏側もそれはそれはもう読みたくてたまらなくなる言葉で読者を誘っていますよ!

帯の表表紙側には、「彼女のひと言で、世界が一変する。」「続々大重版の、驚愕体験ミステリ!!」(同帯)
裏表紙側には、「吹き荒れる小石旋風!各種メディアで大反響!!」(同帯)

「絶賛コメントが止まらない!!」として、小説家の法月 綸太郎(のりづき りんたろう)氏ほか多数の著名人からのコメントが紹介されています。
小説家の東川 篤哉(ひがしがわ とくや)氏からのコメントは、「ははん、だいたいわかったぞ!そう思った時には、もうアナタはだいたい作者の術中に嵌っているはず。この僕がそうであったように。」(同帯)と。
本当にそうなんですよ! このコメントどおり、凛も東川氏と同じでした。(^O^)

二番目は、表紙について。
第5刷では、表紙も「リバーシブルカバー」となっています。
表面と裏面が異なるデザインです。
ここでは表面のご紹介をします。

全体が紫がかった濃紺の中で、重厚な額縁の鏡の前に、長い髪の女性がいます。
白いシャツブラウスの襟元を紐状のリボンが結ばれていてアクセントとなっています。
ジャケットを羽織っている姿がとても凛々しいです。

帯のところで前述したように、探偵小石がこちらを見ながら微笑んでおりますが、何といっても眼力が強いのが特徴ですね。
「で、あなたの本心は?」「ホントのこと、わかってるのよ」と、こちらの心の奥底を覗かれているような感覚がいたします。
いえいえ、そんな、とんでもありません。疑われることなど何にもない凛なのですが……。( ;∀;)

装丁は、坂野 公一(さかの こういち)氏です。
装画は、はむメロン(はむ めろん)氏です。

それでは、内容に入ります。
プロローグから始まり、第一章から第五章、そしてエピローグという構成となっています。

探偵小石が活躍する舞台は、九州の福岡市内です。
凛の親戚や知人が多い福岡市とあって、駅名、地名や店名など実在しているので楽しく読むことができました。
もちろん福岡市をご存知でない読者も楽しめるはずです。(^-^)

小石は福岡市内で個人探偵事務所を営んでいます。
第一章の「恋は単純接触効果が九割」(同書、7頁)という冒頭の文からわかりますが、小石が代表と調査員を兼ね務める探偵事務所では、不倫などの調査を主としています。
この探偵事務所のスタッフは、小石のほかには、男性助手の蓮杖(れんじょう)と、バイトで勤務している事務員の女性、雛未(ひなみ)の二人がいます。

事務所には調査を望む依頼者が訪れます。
最初に登場するのが、佐藤 澪(さとう みお)という女子高校生です。
父親の不倫の調査をして欲しいという内容です。
Z世代である小石たちと、α世代の2010年代生まれの女子高校生たちとのやりとりが実に小気味よくて、凛はページがどんどん進みました。

読者は、探偵が実際に行っている様子を知ることができます。
探偵同士の合言葉や、具体的な追跡の仕方、そして見張りの行動など、「へえ、なるほどねえ」と。
もちろん、料金の話題もありますよ。

小石の機転に読者はアッと驚かされることが早くも起こります。
小石はタダモノではないということが!(^▽^;)

章を追うごとにあらゆる依頼者がこの事務所に訪れます。
そして、それに準ずるようにして奇妙な場面が……。
犯人と被害者との息詰まる場面に、読者は、この犯人は誰かしら?被害者は誰かしら?と推理しながら読み進めていくと……。

ミステリー小説なので、ネタバレにつながることは一切書けません。
なので、ここはさらりと軽やかに。
とにかく最初が肝心だけでなく、どの文章にも作者の思惑が込められています。
プロローグから本章まで二度読み必至です!

あとはあなたが読まれてからのお楽しみに! (*^^)v

作品の特徴として、三点挙げます。
一点目は、会話のテンポの速さです。
小気味よい会話の数々。

例えば、第一章12頁での小石と蓮杖との会話に、「僕、恋愛するときは中身に惹かれるタイプなんで、マジで大丈夫です」
「え、それロジックつながってなくない?」
(省略)
「なおさら危ないじゃん、ラブたけのこがにょきにょきしちゃう」
「〝内省〟って辞書で引いて十回音読してください」など。(同書)

尚、「なおさら」には、「、」が付いていて強調されています。
以下、随所に「、」の強調箇所があります。お見逃しなく!

二点目は、アナログな一面も大事にしていることです。
探偵の調査ですから最先端の技術を用いているのかと思えば、個人としての小石はさにあらず。
しかし、蓮杖が小石の特質を上手くフォローしています。

三点目は、ミステリー作品へのリスペクトがあることです。
京極夏彦(きょうごく なつひこ)氏の『魍魎の匣』(もうりょうのはこ)(10頁)などのほかにもたくさんのミステリー小説が登場します。

次に、作者である森 バジル氏について。
2018年に、「モノクロボーイと月嫌いの少女」第23回スニーカー大賞《秋》を受賞。☆彡 \(^o^)/
後に改題・改稿して、『1/2─デュアル─死にすら値しない紅』(角川スニーカー文庫、2019年)で出版。

2023年に、『ノウイットオール あなただけが知っている』第30回松本清張賞を受賞されています。☆彡 \(^o^)/
同年、文藝春秋から単行本で発刊、2025年には文庫化されて文春文庫から出版されています。
今後、期待できる作家さんのお一人です! \(^o^)/

最後に。
新しい謎解きの感覚が堪能できる森 バジル氏のこの作品には、随所に伏線が張り巡らされています。
テンポよい会話、アナログな一面を持つ小石の特質、ミステリー作品へのリスペクトの三点の特徴が挙げられます。
読後は、多くの読者に備わっているであろう固定観念や既成概念の払拭という新たな概念が生じる作品です。

探偵小石さんや蓮杖くんに会いたいと思う読者も多いのでは。
凛も会ってみたいですね! (^O^)

今年もよろしくお願いいたします! <m(__)m>

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^O^)/

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森バジル(著)小学館(2025/09発売)
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2025年7月31日木曜日

本当に遺したいモノやコトは何か?と自身に問うてみる ~森永卓郎『身辺整理 死ぬまでにやること』(興陽館、2024年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
お休み前のひとときに、本の話題でごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

暑中お見舞い申し上げます。

毎日暑い日々が続いている日本の夏です。
あなたはいかがお過ごしですか。
毎年夏の暑さが厳しくなってきていますね。
凛は夏に生まれたということもあって夏は好きなのですが、こんなにも気温が上昇すると一日を無事に乗り切るだけで精一杯になりそう……。

暑さはこれからが本番。 (^^;
夏バテしないように気をつけていきたいですね。

情報が手軽に入手できる昨今。
ところが、世の中が便利になればなるほど「時間がない!」と常に何かに追われているかのような切羽詰まった感覚におののく凛です。
あなたはこのような感覚にみまわれたことはありませんか?

シンプルに暮らしたい。
モノを減らしたい。
コトも減らして「ねばならぬ」義務感から解放されたい。
幾度も繰り返して自問自答してきたことですが、一時的に整理して安心してしまいがちです。
気がつけば、モノやコトは増えている凛ですねえ。(^▽^;)

世の中には整理や片付けに関する情報や本などが多くあります。
それらは元気な方々からの発信が多いかと思います。
もちろん、体力があるうちに整えていくのが理想です。

突然病気やケガなどで時間的にも体力的にも片付けの余裕がなくなるかもしれません。
余命いくばくもない方がご執筆された本には、心から読者に伝えたい情報が詰まっているのではないか、と凛は思いました。

今回ご紹介いたします本は、森永卓郎(もりなが  たくろう)氏の『身辺整理 死ぬまでにやること』(興陽館、2024年)です。

森永卓郎氏は、2025年1月28日にご逝去されました。
心からお悔やみ申し上げます。

著者の森永卓郎氏はご自分の命と向き合い、限られた時間の中で、どのように身辺の整理に向き合えばよいのか、本当に必要なモノやコトとは何か、などとこの本で読者にわかりやすく伝えていらっしゃいます。
経済アナリストで、メディアにもよく出演されていた方です。
「モリタクさん」と呼ばれて、CMにも出演されていらっしゃたので、ご存知の方も多いでしょう。

森永氏はがんを宣告されましたが、治療と同時進行で精力的にご活動され、多くの本をご執筆されました。
YouTubeで晩年の森永氏の「伝えたい」という姿勢に驚いた凛です。
経済についての詳しいことは凛にはよくわかりませんので、ここではこの本についてのみご紹介いたしますね。

はじめに、この本の入手についてです。
限られた時間の中で、森永氏が本当に伝えたいことがこの本に込められていると思い、凛はネット書店で購入いたしました。

この本の初版は、2024年10月15日付です。
凛が持っている本は、同年10月17日付の第2刷です。
初版からわずか二日後に既に第2刷ですよ!
いかに注目された本であるかがよくわかりますね。

次に、帯や表紙についてです。
一番目の帯について。
帯の表表紙側には、「いきなり、ステージ4のがん告知を受けた、森永卓郎の『遺言』。」
「迷惑をかけずに、跡形もなく消え去りたい。」
「渾身の『死に支度』ドキュメント」(以上、第2刷帯)
ここだけでも凛のココロにずしりと響くんですよねえ。(T_T)

帯の裏表紙側には、「問題は生きているあいだをどう生きるのかなのだ。」(同帯)
モノの整理だけでなく、人の生き方について、真剣に向き合わないといけないのだ、ということが伝わりますね。

二番目の表紙について。
表表紙側には、森永氏が段ボールに本を詰めている姿が真ん中に描かれています。
左上では、氏が梱包した段ボールを積み上げている姿。
右下では、氏が壁らしきものを押している姿が描かれています。
表紙全体に白地が基調となって柔らかい印象の中、黄色い服を着た森永氏に意識の高さを感じます。

裏表紙側には、森永氏が机上で原稿をご執筆されている姿があり、左上にはたくさんの本が積み重なっている絵、右上にはロングヘアの女性のフィギュアが描かれています。

ブックデザインは、原田恵都子(はらだ えつこ)氏です。
イラストは、大嶋奈都子(おおしま なつこ)氏です。

同書には、森永氏が「モリオのペンネームで創作された童話「クラゲとペンギンが編入されています。(同書、189頁)
この童話のイラストは、前島花音(まえじま かのん)氏です。

それでは、内容に入ります。
表紙をめくると、森永氏からのメッセージが書いてあります。

「もしあなたが
いきなり余命を宣告されたら、
何をするだろうか?
限られた時間の中で
死ぬまでにやらなければならないこととは

何だろうか?」(同書、4頁)

これが本書のテーマでしょう。
高齢者の多い日本でも、明日も今日と同じで元気でいられるのか、ましてや寿命など誰にも予測できません。

序章は、「私が身辺整理を進める理由」(同書、5頁)
序章の長さからわかるように、この序章に森永氏が伝えたいことがまとめてあります。

序章の中の「いきなりの余命宣告」(同書、8頁)
森永氏は2023年11月7日に、がんステージⅣという末期がんの告知を受けたことが明記されています。
自覚症状がなかったそうで、告知を受けたご本人の内面、葛藤やご家族との関係、医療機関、仕事のことなど本音で書いてあると思います。

「あなたは明日死ぬとしたら、今日何をするだろう?」(同書、27頁)
と序章の終わりに太字で書かれています。
その後に、「本書がみなさんの悔いなき人生を実現するためのヒントになれば嬉しい。」(同書、27頁)
と序章が締めくくってあります。

内容は、帯の裏表紙側にも掲載されています。
以下は、目次です。(同書、28頁~35頁)

第1章 モノは捨てる
第2章 コレクターのケジメ
第3章 資産整理
第4章 仕事の終活
第5章 人間関係を片付ける
第6章 好きなように自由にやる
第7章 人は死んだらどうなるのか

「あとがき」として197頁から「遺言」の項が掲載されています。

どの章も気になるテーマばかりです。
重要なことは太字で書いてありますので、後から再読する場合も確認しやすい工夫がなされています。

全体的に文章に優しさがあり、読者に話しかけているような感覚がいたします。
文字も大きいので大変読みやすいです。(^O^)
読者を目覚めさせてくれるヒントが随所に込められています。

凛が参考にしたい具体的な例として、第1章の「モノは捨てる」
その最初の項は、「数千冊の本を処分する」(同書、38頁から)
愛読書を処分するという行為は、自身の執着心との闘いでもあるんですよね。(-_-;)

「こうしたコストを考えれば、モノはどんどん捨てるに限る。」
「もしも必要が生じれば、その時はまた買えばいいと考えるのが得策だ。」(以上、同書、49頁)
太字でしっかり目に入ってきたこの2行は当たり前のことなのですが、なかなか実行にうつすのは至難。
もし凛が命の限界を告知されたら、いえ、告知などされていなくても、命には誰にも限界がありますから、やはり実行することが賢明ですね。

凛が最も気になった頁があります。
「遺言」の1頁前、第7章の最後の頁、196頁あたる頁に太字ではないですが、他の頁よりもフォントを大きくして書いてあるメッセージです。
このメッセージは恐らく森永氏の死生観でしょう。
また、ご家族に最も伝えたいメッセージでありましょう。
是非、あなたも読まれてください。

また、写真もたくさん掲載されています。
実際にたくさんの本を片づけている写真はリアルです。

本書の最も最後に掲載されている森永氏の顔を拝見すると、とても切なくなり、こみ上げてくるものがあります。(T_T)
それと同時に、命を大切にして、モノの整理をしようと思う凛でありました。(^^)v

最後に。
誰にも命の限界は訪れます。
限られた時間の中で、人はモノやコトを整理していかなければなりません。
その行為は、どう生きていくのかにつながります。
何が大切か、何を遺したいのかが明らかに見えてくるでしょう。

森永卓郎氏によれば、家族や他人に迷惑をかけないためには、生ある今、考えて行動することが大事だということです。
頭の中で理解はしていても、いざ実践することは案外と難しいものです。
コスパ、タイパを意識するならばなおさらのこと、不要なモノや面倒なコトはさっさと片づけましょう。
後悔しないために。

凛も不要なモノから片づけていきま~す! (^-^)

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^O^)/

************
森永卓郎(著)興陽館(2024/10発売)
************

2025年6月9日月曜日

「暮らしをととのえる」ための覚悟とは ~阿部暁子『カフネ』(講談社、2024年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
お休み前のひとときに、本の話題でごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

早くも2025年の前半期も今月で終わります。
月日が経つのは本当に早いものですね!(^-^)
梅雨の前線も北上中です。
近年は大雨になったり、いきなり真夏日になったりと激しいお天気のイメージが定着しています。
体力の維持が求められますね。 
あなたはいかがお過ごしでしょうか。

さて、今春4月9日に発表された2025年本屋大賞の作品はあなたは読まれましたか?
発表前から候補作品が書店の店頭にも並べられていたので、それぞれの本を手に取ってみられた方も多かったのでは。
本屋大賞については凛が時折聴いている地元のラジオ放送の本紹介のコーナーでも話題に上がっていて、とても気になっていたのでした。

今回ご紹介いたします作品は、今年の本屋大賞受賞で話題の阿部暁子(あべ あきこ)氏の長編小説『カフネ』(講談社、2024年)です。
この作品は、単行本のみの刊行となっています。

物語の前半と後半とでは、登場人物たちの生き様を通して、主人公の女性の世の中の見方や思考、生き方に対する価値観が大きく変わる物語です。
主人公の視点が変わっていく過程が丁寧に描かれています。
読んで良かった~~\(^o^)/と心から願いたい読者のためにおすすめしたい作品です!

また、お料理を作ったり、あるいは食べることが大好きな方、部屋の片づけやお掃除が好きな方はもちろんのこと、これらのことに興味がある方には是非おすすめです。
もちろん、お掃除や、お料理を作ることが全然得意ではない方にもおすすめですよ~ (^O^)

はじめに、この単行本の入手についてです。
凛は本屋大賞の発表後に、自宅から30分ほど歩いた大手の書店から購入しました。
凛が持っている単行本は、2024年4月3日付の第11刷発行です。
初版が2024年5月20日付ですので、多くの読者に読まれているのがわかりますね。

次に、帯や表紙についてです。
一番目は、帯について。
当然ですが、本屋大賞受賞発表後の購入なので、帯の表表紙側には、黄色い帯に赤い太文字で「本屋大賞受賞」と書かれています!
黄色と赤の組み合わせは目立ちますよね~ (^O^)
その文字の上には、「『おいしい』と泣くことから再生は始まる。」
「人生のお守りになる食が繋ぐ愛の物語」(同書、帯)

帯の裏表紙側には、「別れ、喪失、荒れた部屋。どん底でもおなかは空く。」(同書、帯)
確かに、人はどんな状況におかれていても、食べなければ生きてはいけません。
やはり食べることが最優先ですよね!

帯の裏表紙側には、最上段の白い部分に「友達でも恋人でも家族でもないけれど、ただあなたの髪を撫でたい。」と書かれています。
黄色の地の下の部分には赤い文字で「『元気をもらった』との声多数!大切な人を抱きしめたくなる物語」と。(同書、帯)

二番目は、表紙について。
全体的にチョコレートブラウンのような落ち着いた色合いで、木のテーブルの上に、白いティーポットと白いカップ、ガラスのミルク入れ、白いお皿にはチョコレートケーキのようなデザートを食べた後のお皿とフォークの写真になっています。
奥には観葉植物らしき植物が置いてあり、柔らかな光がのどかな雰囲気を包んでいるようです。
ゆったりとくつろいでいる午後のひとときといった感じでしょうか。

表紙の上のほうに金色の文字で「カフネ」と横書きのタイトルが出ています。
真ん中には白い文字で、今度は縦書きで著者の名前の「阿部暁子」の文字。

そもそもタイトルの「カフネ」とは何のこと?
という素朴な疑問がおこりますよね。
凛の持っている本の帯の表表紙側には、「カフネ──愛する人の髪に指を通す仕草」と書いてあります。

この表紙を外すと、モスグリーン色の地に、調理道具のフライ返しとへららしきものが金色で描かれています。
作中で活躍するアイテムなので、読者へのメッセージがこめられています。

カバー写真は、写真家のNana*(ナナ)氏です。
装丁は、岡本歌織(next door design)(おかもと かおり)氏です。

それでは、内容に入ります。
読まれる前の読者には「覚悟」をもっていただきたいですね。
何故ならば、「食」を中心にした癒し系の物語、あるいは女性陣が大好きな甘いスウィーツの物語、または片付けなどの家事関係の話なのかな、といったイメージで読みだすと、とんでもなく遠い世界にあなたを連れていってしまうことになるからです。
他人には言えない人生の生き辛さが、これでもか、これでもかと出てきて、人によっては息苦しくなって読み辛くなるかもしれません。

あらすじです。
主人公の女性の野宮薫子(のみや かおるこ)の弟、春彦(はるひこ)が急死し、その弟からある日、薫子の元に宅配便が送ってきました。
何故に亡くなった弟から?とミステリーの要素を含んだ設定になっています。

亡き弟の遺志による遺産相続の件で、薫子は彼の元恋人の小野寺せつな(おのでら せつな)とカフェで会いますが、彼女とは初対面ではありませんでした。
初めて出会ったときから、薫子はせつなには良い印象をもっていませんでした。

常に上から目線でせつなと対峙する薫子。
負けじと無愛想な態度をとるせつな。
春彦からの遺産相続を断わるせつなに対して、薫子は態度をさらに硬くします。

カフェで薫子はせつなを前にして突然倒れてしまいます。
薫子の自宅マンションの部屋まで送り届けたせつなから、「お茶はいりません。それより、お姉さん、お昼は食べましたか?さっきのカフェでも飲み物しか頼んでませんでしたけど」(同書、28頁)と問われます。
薫子が黙っていると、せつなから「冷蔵庫、見ていいですか」(同書、同頁)と訊かれます。

薫子が返事をする前に、冷蔵庫を「遠慮なしに各段の扉を開けて、じっくり中をのぞいた」(同書、同頁)せつなは、「このへんの食材、勝手に使わせてもらっていいですか」(同書、同頁)と言って、あれよという間に豆乳とコンソメとツナ缶とトマトでスープを作って、ゆでた素麺にかけて薫子と二人でいただきました。
美味しかったのでしょうねえ。
涙であふれた薫子には「やさしい味がしみて、痛いほどしみて、もう耐えられなかった。」のです。(同書、32頁)(T_T)

せつなは『カフネ』という家事代行サービス会社に所属しており、依頼者宅に行ってお料理を作り提供しています。
薫子は供託管として、東京法務局の八王子市局に勤務している公務員です。

せつなとの関係はほぐれることのないままでしたが、薫子は休日に『カフネ』で家事代行サービスの掃除係をボランティアで手伝うことになります。
料理担当のせつなと共に、様々な家庭の事情を目にすることになった薫子でした……。

貧困家庭、格差社会、高齢者、介護、人間関係、親子関係、きょうだい、結婚、不妊、孤独、仕事、学校、離婚、再婚、単身、性差、健康、病気、難病……。
法務局では相談者からの法的な手続きを担当しており、社会的な対応をしてきたのだと自負があった薫子でした。

しかし、薫子はせつなと組むことで、『カフネ』を通して初めて知る異常に歪んだ社会の面々に触れます。
それらは、薫子が勤務している法務局や、これまで当然として捉えていたシステム化、細分化、透明化された社会とは異なる価値観が渦巻いている世界だったのです。(-_-;)

この作品には、登場するどの人物たちもそれぞれに困難な事情をもっています。
個々が抱えた事情を紐解きながら、物語は進んでゆきます。
後半になると、読者の価値観は前半とは全く異なる目線に気づくことになるのです。
亡き弟、春彦のことについても……。

後はあなたが読まれてからのお楽しみに。 (^O^)

著者の阿部暁子氏は、2008年、短編小説『陸の魚』cobalt短編小説新人賞を受賞☆彡。
同年、小説『いつまでも』第17回ロマン大賞を受賞☆彡されました。
そして、今年の本屋大賞受賞です☆彡☆彡。 \(^o^)/
今後、最も期待される小説家のお一人です!

最後に。
「暮らしをととのえる」
簡単なことのように思えますが、実は大変難しいことなのだということがよく伝わる作品です。

せつなが勤務する家事代行サービス『カフネ』で、片付け担当として、料理担当のせつなと組むことになった薫子には、さまざまに困難な事情を抱えた訪問宅の人々との交流を通して、彼女の視点に変化が訪れます。
お料理を作る、また食べることの力とはいかに偉大なのでしょう。
食材を活かすことの大切さに気づかされます。
部屋の片付けも同じことですね。
薫子とせつなとの関係性は、『カフネ』で輝いて欲しい!と凛は願うばかりです。

薫子は、後半になるにつれて心身とも力強く、頼もしく、そして、人に優しい大人の女性に成長します。
凛には、283頁で薫子が発した言葉、これにはウルウルと感動しました!(T_T)
もしも凛が薫子の立場だとしたら、相手にこの言葉が言えるかなと。

以前にも書きましたが、これまでの凛は、話題の作品はすぐには読まずにしばらく様子を見るか、または文庫本になるまで待ってから読むことが多かったです。
この頃は、話題の作品は単行本で読みたくなることもしばしば。
評価が高い作品は、文庫本になるまで待てなくなってきたんですよねえ。
「時間」と「欲」との関係でしょうか……。 (^^;

お料理に例えると、美味しいおかずから先に食べるのか、それとも美味しさは最後に味わうのか。
さて、あなたはどちらのタイプですか?

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^O^)/

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阿部暁子(著)講談社(2024/05)発売
************

2024年3月1日金曜日

人生の無駄遣いではないよ ~町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論社、2020年、のち中公文庫、2023年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
お休み前のひとときに、どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

3月、春の季節の到来ですね!
暖かくなれば着る服も軽くなります。
優しい色合いの服に包まれて、心も軽~くなりたい凛です。(^O^)

「いえいえ凛さん、花粉症で体調がすぐれず、春のファッションを楽しむどころではないんですよー」
確かに花粉症の季節ですよねえ。(-_-;)
身体と向き合って、体調に気をつけていきましょう。
あなたはいかがお過ごしですか。

この3月に映画が公開されるということでメディアで話題になり、原作の小説を読んでみました。
町田そのこ(まちだ そのこ)氏の小説『52ヘルツのクジラたち』(中央公論社、2020年のち中公文庫、2023年)です。
この作品は2021年、第18回本屋大賞の第1位を受賞☆彡しています。\(^o^)/

はじめに、凛がこの本を知ったのは、2021年の本屋大賞の受賞☆彡からです。
以来ずっと読みたいなと思っておりましたが、町田氏の他の作品を先に読んでいました。
3月からの映画公開を機に、近所の書店で購入いたしました。
凛が購入したのは文庫本で、2023年の12月15日発行の第9刷です。
文庫本の初版が同年5月25日ですから、人気度の高さがわかりますね!

次に、帯や表紙についてです。
一番目は、帯からです。
凛が持っている文庫本の第9刷は、映画公開前ということで帯も映画の宣伝になっています。
「映画化決定!」
「2024年3月全国公開」
表表紙側には、主演の杉咲花(すぎさき はな)さんの写真が掲載されています。
監督の成島出(なるしま いずる)氏のお名前も紹介されています。
ワクワクしますね~!(^O^)

第9刷の帯の裏表紙側には、「2022年本屋大賞 連続ノミネート!」で単行本の小説星を掬う(すくう)』(中央公論新社、2021年)の概要が掲載されています。

二番目は、表紙についてです。
凛の第9刷の文庫本の表表紙は、紺色を地色として動物たちや小物などがたくさん描かれています。
中には生ビールやソフトクリームも!
小説を読めばどこで登場するのかがわかりますよ~
温かみのある可愛いイラストです。
見方によっては、イラストの全体が教会のステンドグラス風にも思えます。

裏表紙側の説明文では、「52ヘルツのクジラとは、」から始まり、その説明が書いてあります。
それが何なのか気になる方は、是非文庫本を手にして読まれてください。
「孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、魂の物語が生まれる。」(同書)で終わっています。

カバーイラストは、福田利之(ふくだ としゆき)氏です。
カバーデザインは、鈴木久美(すずき くみ)氏です。

解説は、ブックジャーナリストの内田剛(うちだ たけし)氏です。
「感動の先を見せてくれる『絶景本』」というタイトルの解説文です。

それでは、内容に入ります。
物語は全8章で成立しています。

第1章の「最果ての街に雨」は、大分県の海の見える町で、主人公の貴湖(きこ)が越してきた古民家の修繕をする場面から始まります。
住宅の修繕業者の村中真帆(むらなか まほろ)は彼女に不躾な質問をします。
驚いている彼女を見て、村中の部下のケンタは申し訳なさそうに上司の村中をけん制しながら村中を擁護します。
地元の住人たちにとっては、突然東京から移住してきた貴湖を謎めいていて訳ありだと思っています。
彼女は東京での辛い過去の体験を秘めていました。

食料品や日用日を買うにしてもお店は「コンドウマート」(文庫本第9刷、9頁他)しかない集落なので、スマホも運転免許も持っていない貴湖にはなかなか不便な所です。
働いていないにも関わらず経済的には余裕のあるように見える彼女にまつわる噂は、コンドウマートに集まる高齢者の間でもちきりとなっていました。
そのことを村中は彼女に直接的に伝えます。
彼女にとって村中は貴重な情報提供者ともいえましょう。

「あんた、人生の無駄遣いやがね」(同書、27頁)
ある日、貴湖がコンドウマートで買い物をすると、その店で売られている派手なムームーを着た高齢の女性から強く言われました。
どうやら若い女性が働かずにしてのんびり過ごしている姿に腹を立てている様子なのです。
移住者に対してよそ者扱いをしているのは見え見えと受け取られても当然です。

ここで凛は疑問をもちました。
「人生の無駄遣い」とは何を根拠にして捉えるのでしょうか?
時間や労働、経済の視点からでは、少しの猶予も与えられないものでしょうか?

貴湖は何故に他人からこのようなことを言われないといけないのかと戸惑ってしまいました。
価値観の違いにおいて、人との距離の難しさがわかる箇所です。
近年は都会から地方への移住を奨励している自治体もあります。
移住を決断するには一時的な滞在の旅行者とは全く異なる覚悟をもたなければいけない、と凛は考えました。

貴湖の記憶の中から度々蘇る「アンさん」(同書、16頁)という人物がいます。
迷ったり、困ることがあると必ず「アンさん」と彼女はアンさんに問いかけて、アンさんからの答えを探ります。
アンさんとは一体何者なのでしょうか。

第2章の「夜空に溶ける声」では、古民家の住人となった貴湖の家に少年が訪れます。
彼女は少年に「キナコ」(同書、61頁他)と自己紹介をします。
少年は喋ることができない模様で、庭の地面に自分の名前を『ムシ』(同書、同頁他)と書きます。
少年ムシはどうも虐待を受けているのではないか、と貴湖は直感します。
何故ならば、彼女にも家族から受けた耐え難い過去の体験があるからです。

ここからキナコと少年の物語が始まるのです!(^O^)

貴湖や少年、そしてアンさんなどの経歴については、読んでいくうちに追い追い読者は知ることとなります。
彼女らにまつわる複雑な事情は、壮絶な辛い過去の鋭利な刃となって読者に突き付けます。
章が進む度に彼女たちの過去と現在が交錯しながら進みます。
貴湖の過去は度々フラッシュバックとなって彼女を苦しめます。

この表現形式は町田氏の小説の特徴である、と凛は考えます。
ある時は、ダイレクトにこれでもかというくらいにドーンと激しい言葉を用いて読者を刺激します。
次々に知ることとなる驚愕な過去と現在進行形の現実に読者はおののくでしょう。
これほどまでに辛い仕打ちを登場人物に体験させないで欲しい、と願ってしまうほどにです。

またある時は、謎めいた形で描き、オブラートに包んだような印象を与えます。
え?登場人物たちは何を秘めているのだろう?
もっと先が知りたい!という欲求が生じます。 
それはそれはじれったいほどに……。(^^;

町田氏は物語の随所に伏線を張り巡らせています。
作者からの強弱のあるメッセージ性を読み取ることは、複雑な伏線があるからこそ成立する技法といえましょう。
伏線は様々なグッズも含まれます。
これらの技法によって、読者は先が気になって頁をめくる手がやまないのがわかりますね。

作者の町田そのこ氏について。
町田氏は、2016年、小説「カメルーンの青い魚」で第15回女による女のためのR-18文学賞の大賞を受賞☆彡されました。\(^o^)/
この作品は『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』(新潮社、2017年、のち新潮文庫、2021年)に収録されています。
今後のご活躍が大いに期待される作家のお一人です。

最後に。
貴湖は東京から大分県の海の見える町に移住した当初は自ら孤独を求めていました。
ある日、彼女の家に少年が現れてから彼女は再生してゆきます。
彼女の友人や地元の人たちなどが仲間となって物語はどんどん進みます。
人とのご縁の大切さがわかる小説です。
読後には、タイトルの「52ヘルツのクジラたち」の意味がわかり、感動となってあなたに迫ってくるでしょう。

「人生の無駄遣い」について、読者の心の在り方によって答えはその人それぞれの胸のうちにあるのではないでしょうか。
コスパ、タイパに絡めとられることなく、その自身にとっての価値観を求めていくことこそ人生における必要な時間ではないか、と凛は考えます。

文庫本の表紙の裏には、もう一つの物語が印刷されていますよ!
爽やかな読後感まちがいありません!!\(^o^)/
とても得した気分になれます。
あなたも文庫本の表紙を外して読まれてくださいね!

そして、映画も楽しみです!
是非劇場で観たいですね。(^O^)

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^-^)

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2023年12月6日水曜日

うわっ!究極の選択!どうするあなた? ~荒木あかね『此の世の果ての殺人』(講談社、2022年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
お休み前のひとときに、どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

師走になりました。
世の中が日に日に慌ただしくなり、「急ぎなさい!」と追い立てられるような空気感でいっぱいになる時期です。
このような時こそ慌てず落ち着いて臨みたいところですね。
年内にしなければいけないことはなるべく早めに着手して、ゆとりを持ちたいと思う凛です。

まあ何とかなるだろう、その時になって対処すればいいじゃないの、という方も多くいらっしゃるかと思います。
凛は「時」に迫られて慌てるのが嫌なので、年末はなるだけ早めに行動したいと考えるタイプですねえ。(^^;
あなたは歳末をいかがお過ごしですか。

今を生きている世界が安泰な時には一日が穏やかに過ぎてゆくものです。
それを「平穏」と表現いたしましょう。

ところが、各人の性格や考え方など全く及ばず、真の選択を迫られた世界で生きなければならなくなったとしたら……。
この地球上で突然に平穏な日々を営むことができなくなった時、人々はどのように生を捉えるのでしょうか。
恐怖、絶望、悲観、諦め、閉塞感、開き直り、無の心境……。
これらは極力避けたいことばかりですが、近いうちに訪れるという負の予測がほぼ確実であるならば、あなたはどのように思考し、行動しますか。

Xdayに向かって、地球人として絶対に体験しなければならない尋常ではない日々。
これまでは非日常と漠然と捉えていたことが、突然確実な負の日常に変わった時、いわゆる最悪の状況設定の中で、日本の福岡県で連続殺人が起こる小説があります。
極限の状態で起こる連続殺人事件に、果敢にも挑む女性二人の物語です。

今回ご紹介いたします作品は、荒木(あらき)あかね氏の長編小説『此の世の果ての殺人』(講談社、2022年)です。
今のところ単行本のみで、文庫化はされていません。
この小説は、2022年、第68回江戸川乱歩賞を受賞☆彡作品で、著者の荒木あかね氏は史上最年少の受賞者として各メディアで話題になりました。\(^o^)/

はじめに、この本との出合いについてです。
凛がこの本を知ったのは一作目が各メディアで話題になった時でした。
「とっくに読んでますよ~」というミステリーファンも多いかと思います。

何故今頃、紹介するの?という疑問をもたれたあなたへ。
凛はベストセラー作品は話題になっている期間ではなく、少し落ち着いてから読むことが多いです。
話題性というメディアの発信の枠内から出たところで、じっくりと味わいたいという気持ちがあるからです。
文庫化されるのを待つことも本音ではありますねえ。(^^;
ということで、この作品の単行本の購入を控えておりました。

今夏の8月に、荒木氏の二作目『ちぎれた鎖と光の切れ端』(講談社、2023年)が出版されました。
しばらくして秋に某ラジオ番組で著者について高評価していたことから、少し離れた大型書店に様子を見に行ってみました。
一作目はその大型書店にはなかったこともあり、ネット書店で購入しました。
ああ、一作目を入手するまで何ともどかしい凛ですこと……。 (^^;

凛が購入した一作目の本は、2022年12月1日付の第4刷発行のものです。
初版が2022年8月22日付なので、相当話題になったことがわかりますね~ (^^)v

次に、帯や表紙についてです。
一番目は、帯について。
凛が購入した第7刷の帯の表表紙側には、赤い帯の地色に「読書メーター注目本ランキング 単行本部門2022年10月 第1位」と目立っておりますよ。
他には「第68回 江戸川乱歩賞受賞 史上最年少、満場一致」
「大重版、新人なのに5万部突破!」など、期待感がモリモリです!

帯の裏表紙側には、「正義の消えた街で、悪意の暴走が始まった。」と。
その文字の下に細かい文字で説明文が4行書いてあり、実に衝撃的な内容です! (@_@)

「小惑星『テロス』が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。」
「そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり大宰府で自動車の教習受け続けている。」
(省略)
「年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多刺しにされた女性の死体を発見した。」
「教官で元刑事のイサガワとともに、地球最後の謎解きを始める──。」(以上、同書)

裏表紙側には、京極夏彦(きょうごく なつひこ)氏を含めて5名の著名な作家の感想が一文ずつ紹介されています。

二番目は表紙について。
水たまりのある荒廃した土地に女性が二人、遠くの空を見つめています。
一人はコンクリートらしき建造物に座り、もう一人は立っています。
青い空に、赤く染まった雲や灰色の雲が見られます。
女性たちの周囲には電柱や信号機が斜めになっているものもあり、道路は壊滅しています。

この光景は裏表紙側に続いており、裏表紙の右端の下側には、大宰府自動車学校の教習車が半分ほど描かれています。
空には白く発光した帯状の「物体」が地上に向かっており、かなりのスピードであることがわかります。

装画は、風海(かざみ)氏です。
装丁は、bookwallです。

それでは、内容に入ります。
通常は内容に少しだけ触れているのですが、今回は先に述べました帯の裏表紙側の説明文だけで十分ではないかと思います。m(__)m

読者は、小春とイサガワ先生の二人の周辺が尋常ではない環境下に置かれていることに気づきます。
小春の家族と自宅、自動車教習所、警察、個人医院など、様々な伏線が張られています。
二人は福岡県内を大胆に動き回ります。
移動には自動車教習車を使って。

ミステリー小説なので、後はあなたが読まれてからのお楽しみに~ (^O^)

凛の感想といたしまして、四点挙げます。
一点目は、舞台が福岡県という限定的な地域密着型であること。
これは、著者の荒木あかね氏が福岡県在住であることが大きいでしょう。
例えば、6頁では宝満山(ほうまんざん)や英彦山(ひこさん)に触れるなど、地元の読者が喜ぶであろう場所が多々描かれています。

二点目は、天体に関してリアリティに迫っていることです。
作品の前半25頁から通称『テロス』」について詳しい説明が入ります。
既に帯の説明文で挙げていますが、地球に小惑星が衝突することが発表されます。
人々のパニックが!
頁をめくる度に様々な登場人物とエピソードで絡み合って進んでゆきます。

三点目は、イサガワ先生の言動の切れ味がユーモラスで小気味よいことです。
地球が終わるかもしれないという極限の時に起こる残忍な連続殺人事件を追って、イサガワ先生はこう言い放ちます。
例えば、「まだ地球は終わってないんでね」(同、112頁)

要はタイトルの「此の世の果て」とはどういう状態なのかということが重要かと凛は考えした。
極限の状態でこのようなセリフが言えるなんて!
現実にはこの言葉を言う機会が訪れないことを祈るばかりですが……。(-_-;)

四点目は、巻末に江戸川乱歩賞の沿革並びに選考経過、選評が掲載されていることです。
プロの作家の見解を知ることで、読者には受賞作品の重厚感が増すでしょう。
第1回(昭和30年)からの受賞リストを見て、歴史感を凛は認識しました。

著者の荒木あかね氏に関しては、先に述べました通りです。
荒木氏は1998年生まれのZ世代。

最後に。
小惑星が衝突して地球が滅亡するかもしれないという極限状態の中で、福岡県を舞台にした連続殺人事件を追う小春とイサガワ先生の行動力が基軸となっている作品です。
また、解決を追うことで出会う人たちの個々の物語でもあります。
もう後がないことがほぼ確実であるという超極限状態の中で、人の心理と行動がわかってしまう、いわば最も恐ろしい話です。

二人は「此の世の果て」から逃れられるのでしょうか?
それとも逃げずに向かっていくのでしょうか?
では、あなたはどうしますか?

凛は、物語の最後の数行、小春とイサガワ先生の会話を何度も読み返し、表紙の絵をじっと見つめました。
映像作品にできそうですねえ。

荒木氏の二作目の本が出版されて、凛が向かった大型書店では目立つように二作目が売り場のど真ん中にデーンと難十冊も平積みされていました。
「Z世代のアガサ・クリスティー」とPOPが添えられていました。
書店の対応もお見事ですね!

凛は一作目の時と違って、二作目は即買いしました。(^_-)-☆
荒木あかね氏の今後のご活躍に大いに期待します!(^O^)

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^-^)

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講談社2022/8/24荒木あかね(著)
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2023年6月26日月曜日

「たら」「れば」が実現したら、、 ~内館牧子『今度生まれたら』(講談社、2020年、のち講談社文庫、2023年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

日本は梅雨明けが始まり、本格的な夏を迎えようとしています。
それにしても蒸し暑い日々です。
毎年のことではありますが、今年もまた暑くなるのでしょうね……。 (^▽^;)
電気代を気にしつつも、エアコン無しではなかなか過ごすことができない凛です。

日本ではコロナが5類に移行してからは、人々の往来が盛んになっています。
各地で行われる夏のお祭りにも期待が高まっています。
凛が暮らしている街でも外国人の観光客を多く見かけますよ。

外食産業も復活して、街に賑わいを見せています。
街に活気が戻ったのは良いですね!\(^o^)/
これまで屋内で過ごしていた人たちの暮らし方も変わってきたようですね。
あなたはいかがお過ごしですか。

さて、コロナ禍の約3年間を経た現在、新しい生き方を考える方も多くいらっしゃることでしょう。
「自分はこのような生き方で良いのか」「今後どのように生きていくべきか」などと自己の意識を内的に思考しているのは、決して若者だけの領域ではないでしょう。
「もし、別の人生があるとしたら」
今を生きている現実社会とは全く異なる次元で自分の生をおくることができたら……。

いつだったか、誰から聞いたのかは定かではありませんが、人生は自動販売機と同じで、自ら選択していくものである、と凛の中に記憶されています。
炭酸が効いた清涼飲料水にするのか、苦みのあるブラックコーヒーを選ぶのか、マイルドな甘さのカフェラテにするのかはあなた次第ということですよね。(^O^)

70代に入り、人生の大半を生きてきて、残り少なくなった今後の人生をどのように生きていくのか、と立ち止まって考える時のことを描いた作品があります。

内館牧子氏(うちだて まきこ)氏の長編小説『今度生まれたら』(講談社、2020年、のち講談社文庫、2023年)です。
主人公の70歳の専業主婦、佐川夏江(さがわ なつえ)さんが、小説のタイトル通りに「今度生まれたら」今の夫ともう一度結婚生活をおくるかどうか、他の人生があったのではないか、と何かある度に深く考えてゆきます。

はじめに、凛がこの本を知ったのは、内館牧子氏長編小説『すぐ死ぬんだから』(講談社、2018年、のち講談社文庫、2021年)を読んだからなのです。
その作品の主人公の78歳の女性の生きざまが非常にアクティブで痛快だったものですから、「終活小説」としてまた楽しみたいなと思っていたところ、街の書店で『今度生まれたら』が新刊の文庫本の棚に並んでいたので購入しました。

次に、本の帯や表紙についてです。
凛が持っているのは、文庫本の2023年4月14日発刊の初版本です。

文庫本の帯は、赤ワインに近い赤色で、表表紙側には、「70代では人生やり直せない?」と大きな文字でくっきりと目立つように描かれています。
帯の右上に「人間に年齢は関係ない、なんてウソ。人生100年はキレイごと。」と。(同書)

「え?そうなの?」と凛は即座に疑問に思いました。(^^;
確かに、近年は100歳過ぎまで日本人の寿命は延びており、メディアでも元気な100歳の方々がたくさんご紹介されています。
しかし、健康で経済的にも安定していればこその100年なのですよね。
まずは、元気溌剌で過ごすことが大前提であると凛は考えます。

文庫本の表紙は、眼鏡をかけた70歳くらいの女性が薔薇の花一輪を持って立っています。
女性の背後には、夫らしき男性がベストを着て両腕を組んで立っており、女性のほうを気にしています。
女性が背後の男性の様子をうかがっていることがわかります。
二人の表情には笑みはなく、少し訝し気な感じが互いの目に表れています。
二人は一体何を思っているのでしょうか。

文庫本のカバー装画は、中島陽子(なかじま ようこ)氏です。
カバーデザインは、大岡喜直(おおおか よしなお?、next door design)氏です。

裏表紙の説明文から、「今度生まれたら、この人とは結婚しない」(同書)ときっぱりと断定している主人公の佐川夏江さんは、70歳はやり直しのきかない年齢であると痛感していることがわかります。
「進学は、仕事は、結婚は。」(同書)
夏江さんは「やりたいことを始めようとあがく。」(同書)のです。

文庫版には、著者の内館牧子氏のあとがきと、作家で歴史家である井沢元彦(いざわ もとひこ)氏の解説が掲載されています。
どちらもなるほどと納得します。
是非読まれてください。

では、内容に入ります。
主人公の佐川夏江さんは、現役時代に大手家電メーカーに勤務していたご主人の和幸(かずゆき)さんの妻です。
二人は社内結婚で、ご主人は将来の出世を期待されていたエリートサラリーマンでした。
彼女は結婚と同時に寿退社をし、48年間専業主婦ひとすじで生きてきました。
都内の戸建ての持ち家で、息子二人を育て上げ、現在はご主人と二人暮らしです。
所謂団塊世代の「幸せ組」「勝ち組」として描かれています。

一方、夏江さんより1歳年上の姉の島田信子(しまだ のぶこ)さんとご主人の芳彦(よしひこ)さんとは商業高校の同級生同士で結婚し、賃貸マンション暮らしで、身近にいながら常に夏江さんと対比する存在です。
信子さんは現在も仕事をしています。
二人の姉妹は生き方も考え方も異なりますが、大変仲が良くて、結構何でも言い合える関係を保っています。

夏江さんは70歳になった時、69歳とは印象が違うことに気づきました。
彼女は「(70)という数字は老人の表情をしている」と憂い、「7という数字の重み」を感じます。(同書、12頁)

そんな折、夏江さんは弁護士の高梨公子(たかなし きみこ)さんのインタビュー記事を読んで愕然とします。
その原因は、高梨さんはメディアで大活躍中の弁護士ですが、高梨さんの出身高校が偏差値が低い高校であることによります。

夏江さんは名門と呼ばれていた難関校の進学高校を卒業しています。
夏江さんは深く考え込んでしまいます。
どうして当時偏差値が相当低い高校を卒業した人が現在は知名度の高い弁護士をしていて、「超」とつく難関校の卒業生である私は何の肩書もないただの専業主婦なのだろう……、と。

そこから夏江さんの結婚に至るまでの策略とも呼べる若かりし頃の思考と行動が細密に描かれてゆきます。
「ええ?そこまでするの?」と実に驚かされることばかりですよ。
当時持てる全ての情熱を注いで得た「結婚」という人生のカテゴリーの中で人生をいとなんできた結果が、現在の夏江さんを「葛藤」という迷路に迷い込ませるのです。

誰もが羨むほどの絵に描いたエリートサラリーマンのご主人との結婚生活も「とある時点で」事件が起きます。
そこからは想定外という人生が……。(@_@)

あとはあなたが読まれてからのお楽しみに。

この作品を読んで、凛が気づいたことが二点あります。

一点目は、夏江さんたちは団塊の世代であることです。(^O^)
第二次世界大戦の終戦直後に生まれた団塊の世代は人数が圧倒的に多いです。
常に他人と比較し、子供の頃から大人数の中で競争を強いられ、高度経済成長の中で生き方の処世術を身につけている方が多いように思います。

夏江さんも他人と比較して考えます。
彼女の思考のひとつひとつが実に詳細に描かれており、明らかに本音と建て前が異なることが特徴です。
「人は人」「私は私」ではどうも具合が悪いようです。

二点目は、夏江さんはじめ登場人物が十分に健康であることです。(^^)v
身体は正直と言いますが、確かに若い頃の健康状態とは異なるものの、夏江さんたちは自分の足で歩き、行動できています。
70代は十分に若いのです!(^O^)

既に人生100年と言われる時代に入っている日本です。
しかし、今後寝たきりになるのか、ずっと元気なままでいられるのか、その分岐点がいつ訪れるのか、それがわかれば誰も苦労しないでしょうね。

作者の内館牧子氏は、大変な著名人で、ご存じでない方のほうが少ないのではないでしょうか。
特に、大相撲の元横綱審議委員会の委員をなさっておられたので、よくテレビのインタビューなど出ておられました。
NHKの朝の連続テレビ小説『ひらり』(1992年~1993年)他テレビ脚本家としてご活躍されていらっしゃいます。

著書も多数出版されていますが、エッセイが大半で、小説は意外に少ないものの大変面白いですよ。
2019年には、旭日双光章☆彡☆彡☆彡を受賞されていらっしゃいます。\(^o^)/
内館氏の今後ますますのご活躍を期待しております!

最後に。
専業主婦として生きてきた佐川夏江さんは70代に入り、ふと現在の自分を見つめることになりました。
「今度生まれたら」今とは全く別の人生をおくり、今よりもずっと幸せに暮らしていたかもしれないのではないか、と。
これからの人生を趣味で生きるのか。
それとも誰かのためにボランティアをするのか。
やり直しがきくのかどうか。
「たら」「れば」を多く用いて、夏江さんは逡巡します。

幸せの条件とは人それぞれでしょう。
隣の芝生は青いものです。
他人が良く見えます。
人生100年時代に突入した日本ですが、まだその基盤は確立されておらず、揺らいでいるのが現状です。

人生は山あり谷ありです。
誰もが絵に描いたような幸せを求め、日々を暮らしています。
幸せの基準とは一体何なのでしょうか。
足元に幸せがあることに気づくのはその時ではなく、後になってからでしょうか。

とは言うものの、凛が70歳になった時には、夏江さんと同じように「たら」「れば」と考えるのではないか、と想像いたします。
やはりその年齢に達しないとわからないことがあるのかもしれませんね。(^-^)
あなたはいかがお考えでしょうか。

この作品はあらゆる世代の方々に読んでいただきたいですね。
何故なら、夏江さんだけでなく、二人の息子さんや姉の信子さんたちに様々な試練を与えて壁として立ちはだかりますが、彼らがどのように解決していくかという過程が描かれているからです。
決して読者を飽きさせることなく、あっという間にラストを迎えます!(^^)v

合わせて、内館牧子氏長編小説『すぐ死ぬんだから』(講談社、2018年、のち講談社文庫、2021年)のほうもおすすめです。
元気になれますよ~ (^O^)

今夜もあなたにおすすめの二冊でした。(^-^)

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2023年5月25日木曜日

いっぱい胸キュンしたいあなたへ ~山本文緒『自転しながら公転する』(新潮社、2020年、のち新潮文庫、2022年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

日本では爽やかな初夏からだんだんと夏が近づいてきています。
地域のお祭りやイベントなどが久しぶりに再開され、賑わいをみせています。
街には楽しみが待っていますねえ。\(^o^)/

ところで、5月の大型連休の後、7月17日の海の日までは祝日がありません……。(^^;
しばらくの間、大半の方々にはお仕事や学校生活など通常通りの日々が続きます。
凛には日々のルーティンが変わらないほうが読書の計画が立てやすくて良いかなあ、とポジティブに捉えています。
あなたはいかがですか。

小説には様々なジャンルがありますが、凛は恋愛小説は好きですね~
こんな恋愛をしてみたいなあ、このような出会いがあると毎日がドキドキして素敵だろうなあ、な~んてね。(^_-)-☆

「うーん、何だかねえ、他人の恋愛なんか気にしてどうするの。パートナーがくっついたり、離れたりしてさ、まどろっこしいことに時間かけていちいち付き合ってられないよぉー」
という方もいらっしゃるでしょう。
いえいえ、文学は疑似体験ができて、自分に置き換えたらどうするかなどと考えることができる最高の脳トレなんですよ~ (^^)v

今回ご紹介いたします小説は、山本文緒(やまもと ふみお)氏の長編小説『自転しながら公転する』(新潮社、2020年、のち新潮文庫、2022年)です。
読後に胸キュンしたいあなたへお贈りいたします。

恋愛小説なので、物語が終わるまでハラハラドキドキするのはもちろんのことです。
それだけでなく、「あら、それって私も同じ境遇なのよ!」と、現代の日本において家庭や職場の問題を抱えながら生きている人々に、直球で共感できることが多い小説といえます。
どなたにも楽しんでいただける小説である、と凛は考えます。

はじめに、凛がこの小説を知ることになったきっかけは、複数の文学系ユーチューバーが「この作品がベストです!」と紹介していたことから、近所の書店で購入しました。

凛はタイトルにとても興味をひかれましたね~
宇宙のお話と恋愛が関係あるのかな?と。
山本文緒氏の作品は以前はよく読んでいましたが、しばらくの間は触れていなかったので、凛には久しぶりの出合いとなりました。

山本氏は2021年10月にご病気のため亡くなられました。
あらためて山本文緒氏のご冥福をお祈りいたします。

次に、帯や表紙についてです。
凛が持っている文庫本は、2022年11月発行の初刊です。

文庫本初版の帯の表表紙側には、「恋愛、仕事、家族のこと。全部がんばるなんて、無理!」と目立つように表記されています。
それだけでも読者に共感を呼ぶ感じがします。

さらに帯には「第16回中央公論文芸賞受賞!」「第27回島清恋愛文学賞受賞!」「2021年本屋大賞ノミネート!」の三つのおめでとう☆彡☆彡☆彡が!!!(同上)\(^o^)/
これだけでものすごい情報量ですね!

表表紙は、写真ですね。
ビルの屋上でしょうか。
茶色い花柄のワンピースらしき姿の女性がフェンスに立っています。
彼女は後ろに沿って顔は空側に向けていますが、目は閉じているようです。
その表情には悩みがあるのか、疲れているように見えます。
彼女がたたずんでいる向こう側にはビルや建物が林立しています。
空には白い雲がありますが、青空も見えています。

表表紙のカバー写真は、コハラタケル氏です。
デザインは、新潮社装幀室です。

裏表紙の説明文によりますと、32歳になる都(みやこ)は母親の看病のために実家に戻り、近くのアウトレットモールでアパレルの契約社員として働いています。
職場ではスタッフとの問題を抱えています。
寿司職人の貫一(かんいち)と付き合いますが、結婚が見えません。

「母の具合は一進一退。正社員になるべき?運命の人は他にいる?」(同書)
なるほど、親の介護、契約社員と正社員、彼女自身の年齢もあり、この先、どうするのか、悩み多き主人公と等身大の方も多いかと察しがつきますね。
「ぐるぐると思い悩む都がたどりついた答えとは──。」(同書)
まだ本文を読んでいない凛も都の答えが知りたくなりました! (^▽^;)

では、内容に入ります。
物語はプロローグから始まります。
文庫本でわずか11ページで、結婚式のシーンが描かれています。(同書、5頁~15頁)

プロローグの「私」(同書、5頁以下多数)は、ベトナム人のパートナーと共に暮らしてゆくという、彼女自身の今後の人生に強い意志を表明しています。
ここでの「私」の強い表明が印象深く読者に刺さります。
これは作者の意図するところでありましょう。
凛は本文を読み進むうちに、何度もプロローグを読み返しました。

当然ですが、本文の最後にエピローグ(同書、635頁~654頁)があります。
凛は読了後にすぐにプロローグに戻り、またエピローグを読み返す行為を数回繰り返しました。
そして、そうだったのか!と大いに納得いたすことになりました。(^O^)

プロローグの後の本文ですが、裏表紙の紹介文で書かれている通り、主人公の与野都(よの みやこ)は郊外のアウトレットモールでアパレルのお店で働いています。
一人娘の都は実家を出て東京のアパレル会社で働いていましたが、母親が重い更年期障害を患ったために、父親からの要請があり、仕事を辞めて実家に戻ってきました。

ある日、同じモール店内にある回転寿司屋さんで働く羽島貫一(はしま かんいち)と出会いました。
「貫一おみやって言ったら金色夜叉じゃん」(同書、72頁)
「金色夜叉ってなんでしたっけ」(同上)
「熱海の海岸を散歩したり、ダイヤモンドに目がくらんだりするアレだよ」(同上)
この時の二人の会話には性格が非常に表れていると思いました。

一見、明治時代に人気を博した尾崎紅葉(おざき こうよう)作の読売新聞連載小説『金色夜叉』(1897年1月1日~1902年5月11日)を素材として扱っているようでもありますが、『金色夜叉』は未完に終わっていることもあり、都と貫一の二人の今後の行方が大変気になる、という伏線が張られているものと考えられます。

この小説には多くの現代の日本人が直面している問題を描いている社会小説としてとらえることができます。
都の前には様々な事柄が立ちはだかります。

第一に、都の家族です。
都は一人娘で、少子高齢化の問題に直面します。
母親の更年期障害、父親の仕事との葛藤など、都と同じ悩みを抱えていらっしゃる方も多いでしょう。
両親の高齢化による介護などの不安な要素が詰まっています。

第二に、都の仕事です。
都はファッションが好きだからこそアパレル会社に携わっています。
東京で活躍を続けていたかったけれども、実家の事情で叶わなかった思いを払拭しなければならない、という気持ちの切り替えが彼女には求められます。
同じ職場に勤務していても、スタッフ各人の立場や立ち位置が異なるため、会社や仕事に対する心構えが違います。
複雑な人間関係にもまれて綻び、彼女には疲れが生じてきます。

第三に、結婚についてです。
都は32歳になるので、自身の今後の人生設計を考えることが求められます。
結婚するのか、否か。
逡巡している彼女には、結論を出さねばならないという時間が迫ってきます。
両親や世間が求める都にふさわしい夫とはどのような男性なのでしょうか。
職業、年収、出自、家族、学歴、年齢、性格……。
貫一は都のことをどのように捉えているのか、いまいち掴めていません。

都の中でこれらの要素が同時にぐるぐると回転してしまうのです。
このような彼女の状態に共感される読者も多いでしょう。
悩める都は優先順位をどのようにつけたらよいのでしょうか。

ある日、ふっと都の前に現れるベトナム人が! 
さて、都はどうなりますか!! (@_@;)

後半は、話がめまぐるしく展開します。
後はあなたが読まれてからのお楽しみに! (^_-)-☆

作者の山本文緒氏は、1999年、小説『恋愛中毒』(角川書店、1998年、のち角川文庫、2002年)で第20回吉川英治文学新人賞を受賞☆彡されました。\(^o^)/
2000年、小説『プラナリア』(文藝春秋、2000年、のち文春文庫、2005年)で第124回直木賞を受賞☆彡☆彡されました。\(^o^)/
多くの作品を刊行されており、多くの読者ファンがいらっしゃいます。

文庫本の解説は、書評家の藤田香織(ふじた かおり)氏です。
解説の最初に書かれていた事柄から、山本文緒氏の作品が久しぶりの刊行だったことに、凛はなるほどと納得しました。
この小説の単行本が発刊されたのが2020年9月なので、前作品から実に7年ぶりの刊行だったということが書かれていました。
そのことから、凛が山本氏の作品を読むのが久しぶりだったのだ、と気づいたわけなのです。

山本氏がすい臓がんで亡くなられたことから、藤田氏山本氏の作品群に対して、冷静に、深く、濃く、見つめていらっしゃいます。
哀切を込めて……。(T_T)

最後に。
この小説は、主人公の都だけでなく、周りの登場人物たちの現実のありのままの姿を丁寧に鋭く抉り出して、臨場感をもって読者にリアル感を持たせます。
また、日本における価値観が必ずしも定位置ではないという点で、読者に向けて「俯瞰して見る」という選択を作者はプレゼントしています。
都に寄り添って読み進んでいくうちに、彼女たちと共に時間と空間を自在に飛びまわっていくことに読者は気づかされます。
読後感は、爽やかさの中に切なさもあり、柔らかく温かい気持ちになれます。

あらためて「読む」という楽しみ方を与えていただいた山本文緒氏に感謝でいっぱいになった凛でした。
もう、新作は出ないのですね。 (T_T)
凛は山本氏の作品群を是非とも再読したいと思いました。
読後の胸キュンと山本文緒氏への感謝で胸が熱くなることは言うまでもありません。

今夜も凛からあなたにおススメの一冊でした。 (^-^)

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2023年4月27日木曜日

あなたにとって新しくなった日常とは ~相原瑛人『ニューノーマル 1』(ファンギルド、2021年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

初夏の爽やかな季節ですね~
さあ!日本ではGW(ゴールデン・ウィーク)がもうすぐ訪れます。
あなたはどこかへお出かけされますか。
これまでコロナ禍で外出も控えめにされていた方も多かったことでしょう。
各地のお祭りも今年からはコロナ前に戻って開催される所が多いようです。
街が活気づくのは楽しくなりますね!\(^o^)/

現在、あなたはマスクを外していますか。
凛は臨機応変で対応しておりますよ。

日本では3月13日からマスクを外すことについては個人の判断に委ねられるようになりました。
お仕事中は職場からの指示があるため外せない方々が大半ではありますが、買い物するお店や道行く人々の中にはマスクを外している方も日々見かけるようになりました。
春の花粉症でお悩みの方々も夏に向けてだんだん減っていくかと思われます。
これから暑くなってくれば、人々のマスク姿の光景に変化が訪れていくことが予想されます。

余談ですが、凛は鏡を見て、顎がコロナ前に比べて随分丸くなってきたなあと感じる今日この頃です……。(^^;
ある程度の緊張感は大事ですね~
この3年間ほどマスクで顔を覆ってきたため、ここにきて顎の輪郭が気になってくるとは……。(T_T)

あなたにとってコロナ前と現在では何か変化が生じましたか。
例えば、凛の周辺では冠婚葬祭を家族の少人数で行うようになったことが挙げられます。
それから最近、使いかけの口紅やリップクリームの古いものを処分し、新しいもので気分一新しました。
もう一つ挙げますと、少し遠出をして温泉に入る機会がありましたねえ。

世界中を震撼させたパンデミック後の新しい世界秩序はどのような新しい価値観を生み出していくのでしょうか。
世の中はどんどん変化していきます。
その速度がどんどん加速していっているように感じるのは凛だけでしょうか。

このままマスクをしたままで生涯過ごさなければならくなったとしたら……。
自分以外の他人の顔全体を見る機会が無くなったとしたら……。

今回ご紹介いたします本は、りんりんらいぶらり~で初めてのコミックとなります。
相原瑛人(あいはら あきと)氏のコミック『ニューノーマル 1』(ファンギルド、2021年)です。

コロナとは異なりますが、よく似たウィルスのパンデミックからおよそ20年くらい先のごく近い未来の日本を舞台にして、他人とは距離を置き、自分以外の人の顔はマスク姿しか知らない高校生たちがどのような価値観の中で暮らしているのかを問うている物語です。

はじめに、凛がこの作品を知ったきっかけについてご説明いたしましょう。
コミックは好きなのに最近はあまり触れることがなかった凛が何故この作品を知ったのかといいますと、YouTubeの動画を見たことからによります。

東京都書店商業組合のYouTubeチャンネル「東京の本屋さん ~街に本屋があるということ~」(https://www.youtube.com/@tokyo-shoten)(ココ音が急激に出ることがありますのでご注意!)という動画が好きで凛は最近よく見ております。
出版不況といわれる昨今、東京で書店を営んでいる店主さんたちのインタビューと書店内を紹介している動画です。

そのYouTubeの動画の中から2022年3月5日にupされている「八王子市旭町・くまざわ書店八王子店」(https://www.youtube.com/watch?v=4AHF-iJamZs&t=3s)(ココ)(音が急激に出ることがありますのでご注意!)の書店員さんがこのコミックを紹介していました。

動画撮影の時点ではコロナ禍でしたが、早くもコロナ後の世界を描いたコミックということで、凛にはとても新鮮に思えました。
動画の中ではまだ第2巻までの刊行というお話でした。
作品は現時点では第4巻まで刊行されています。

コミックアウル(https://owl-comic.jp/book/)(ココ)は電子コミック配信の出版社ですが、凛の本は4巻とも紙の本で、街の駅ビル内の書店で購入しました。

次に、帯についてです。
凛が持っている第1巻は、2021年7月19日初版第1刷の発行になります。

帯の表表紙側では、「〈パンデミック後〉の世界を生きる若者たちを描く、最新型の‘’近未来SF青春群像劇‘’開幕──!」と描かれています。
「今、コロナ禍を生きる私たちと、未来を生きる君たちへ。」という帯のメッセージが印象深いですね。

本の裏表紙側の紹介文には、「僕たちが生まれる少し前、ひとつの感染症が世界を変えた」と描いてあります。

それでは、第1巻から帯の紹介と内容の説明に入ります。
現在から約20年後と予測される近未来、高校生たちは生まれた時からマスクで覆われた顔しか他人を見ないで育っているため、自分以外の口元に対する「見たい!」という欲求が現在を生きる我々とは計り知れなく大きな隔たりがあるものとして描かれています。

中央第二高校の女子生徒の夏木(なつき)さんと男子生徒の秦(はた)くんはクラスメートの顔だけでなく、家の中でも口元を覆うことが日常となっています。
夏木さんは自宅で両親から若かった頃の話を聞き出したり、昔の映画をこっそり見たりしています。

徹底した感染予防で管理される社会で、二人は傘に隠れてマスクを外した顔を見せ合います。
ある時、公園で二人はまたマスクを外します。
そこへ武装整備をした防疫隊が突然やって来ます……。
二人はどうなるのでしょうか!

後はあなたが読まれてからのお楽しみに!(^^)v

以下は、凛が持っている第2巻から第4巻までの発刊日と帯を裏表紙の説明文の一部を説明いたしますね。

第2巻は、2021年11月17日、初版第1刷発行です。
帯の裏表紙側には、「国内外から反響多数!!!!」
「新しい日常と変わらない、私たちの常識。」と紹介されています。
「コミックシーモア 電子コミック大賞2022エントリー作品」と紹介されています。

この巻の裏表紙側の説明文には、「僕が明日いなくなっても、世界は何事もなく続くんだろうな」と書かれています。
この巻では、防疫隊隊員の男性の過去の話が出てきて非常に興味深く読めます。

第3巻は、2022年7月19日、初版第1発行です。
帯の裏表紙側には、「第25回文化庁メディア芸術祭 審査員会推薦作品選出!!!」と紹介されています。

裏表紙側の説明文には、「今の世界はだいぶ、窮屈だ。だから、こんな場所があってもいい」という紹介文が書かれています。
この巻では、夏木さんは同じ高校の望月(もちづき)さんから誘われて某危険な集会に参加することになりますが……。

第4巻は、2023年3月17日、初版第1刷発行です。
帯の裏表紙側には、「外国語翻訳版 刊行続々!!!!」と出ています。
「フランス語、スペイン語、トルコ語、タイ語、韓国語他」と世界へ作品が紹介されているのも電子コミック配信サイトの利点でしょうか。
もしかしたら紙の本も外国で販売されているのかもしれません。

第4巻の裏表紙側の説明文では、「私たちは今、世界流行(パンデミック)の危機に再び直面している」と書いてあることから、急激な展開が予測されます。
果たして、反マスク団体‘’TEETH(ティース)‘’を取り締まる防疫隊との緊迫した世界で、夏木さんと秦くんは今後どうなっていくのでしょうか。

作者の相原瑛人氏は、2017年に講談社のモーニング・ゼロで奨励賞を受賞☆彡されています。
2018年から2019年にかけて同社のモーニングKCから『美魔女の綾乃さん』を連載、2巻に分けて2018年と2019年に発刊されました。

相原氏の作品はとても丁寧で綺麗に描かれています。(^-^)
主人公たちがのびのびとしていて動きもあり、SF的な話題で展開も早く、現代とも共通する場面も多いので、凛のようにコミックが久しぶりのに読者にも受け入れやすいのではないでしょうか。

最後に。
この『ニューノーマル』という作品は近未来の日本という設定で、現代からそう遠くはない、まさにすぐ近くに訪れる将来の物語です。
現在マスクをつけ続けて暮らしていけば、いずれはこのような未来の若者たちが出現することも想像できます。

今を生きている私たちが知らない間に、気づけば将来はこのような事態に世の中がなっているかもしれないとハラハラドキドキする場面が多い中、公園でおにぎりを一緒に食べようとマスクを外す高校生カップルの自然な姿にはとても近しい気持ちになれました。

新しくなった日常……。
現在の私たちの姿が様々な形で近未来の人々に多大な影響を及ぼしていくのかもしれません。

まだ第4巻までの刊行なので、この先がどうなっていくのか大変気になります。
コミック作者の相原瑛人氏は常に過去から未来までの地球のストーリーを俯瞰しているかの如く存在しているように感じます。
今後の展開に是非期待したいですね!(^O^)

今夜も凛からあなたにおススメの一冊でした。 (^-^)

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2023年2月28日火曜日

やはりお金のことは気になりますよねえ ~原田ひ香『三千円の使いかた』(中央公論新社、2018年、のち中公文庫、2021年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださりまして、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

早いもので2023年も6分の1を過ごしました。
まだまだ寒さがありますが、街では春色のふんわりやさしい色合いのお洋服がディスプレイされています。

日本の春は、卒業・入学・入社・転勤など異動が多い季節です。
別れと出会いを体験することで、あなたを強くさせてくれるかもしれませんね。
これから新しい世界があなたを待っていま~す!\(^o^)/

などと期待感のある中、一方では、確定申告や医療費還付申告など税務署に関わる現実の世界があります。
今年から「インボイス制度」の導入により、事業者の方々には新たな知識と対応が必要となります。
コロナ融資の返済で厳しい環境に置かれ、対策を考えていらっしゃる方々も多いのではないかとお察しいたします。

また、昨年からあらゆる商品の物価の値上げが実施されています。
凛もスーパーにお買い物に行く度に、あれあれ?前回と価格が違うような気がするけど底値はいくらだったかなあ、と商品棚に付いているプライスカードを前にして考えることが増えました。(-_-;)
さらに、電気代やガス代などインフラ関係の値上げにより、生活者として圧迫を受けていらっしゃる方も多い昨今です。

スーパーやコンビニではセルフレジ設置のお店も日に日に増えてきています。
支払方法も現金払いだけではなく、クレジットカード払い、「~PAY」などスマホを用いた電子決済、交通系ICカード払いなどなど、実に様々な支払いのアイテムが増えてきました。

凛はお店で支払う時、お財布から直接現金を出すことが減ってきています。
キャッシュレスの時代が当たり前になってきていることの証でしょうか。
凛は金色の貯金箱を持っていますが、最近は小銭を入れる時に鳴るチャリ~ン♪という音を聞くことが減りましたねえ……。(^-^;
それは実に心地よい音なのですが……。

あなたは日頃お金とどのように向き合っていらっしゃいますか。

今回は、ずばり!お金の使い方をテーマにした小説をご紹介いたします。
原田ひ香(はらだ ひか)氏の連作長編小説『三千円の使いかた』(中央公論新社、2018年、のち中公文庫、2021年)です。

この小説の文庫本は、街のあらゆる書店の店頭に並べられていることが多く、大ベストセラーとなっています。
小説を読みながら節約できる、とネットでも話題になっているようです。

凛は大ベストセラーの本は話題になっている時は読まずにいて、後になり少し落ち着いてから読むタイプです。
理由は、流行している時のキラキラしたフィルターを外して、本当に多くの読者に読まれる価値のある本なのかを見定めたいからです。
ですから、この本が書店で平積みされている光景を横目にして、いつも後になってから読もう、と思っておりました。

ところがある日、タイトルが気になって、やはり読んでみようかな、と街の書店で文庫本を購入しました。
読みだしたら頁をめくる手が早くなり、あっという間に読了しました。

凛が持っている文庫本は、2023年1月25日付の第22刷発行です。
文庫本の初版が2021年8月25日ですので、うひゃあ、やはりすごく売れているのがわかりますよね~ (*'▽')

まず、文庫本の帯と表紙からご紹介いたします。
凛の文庫本の第22刷では、縦に幅広い帯で、表表紙側には、「2022年 年間ベストセラー第1位 80万部突破!」と大きく目立つように紹介されています。
民放の東海テレビ・フジテレビ系列の全国ネットでドラマ化されており、主演の葵 わかな(あおい わかな)さんの写真が掲載されています。

帯の裏表紙側には、こちらも大ベストセラー作家の垣谷美雨(かきや みう)氏が「絶賛!」とお言葉を寄せていらっしゃるではありませんか。
「知識が深まり絶対『元』もとれちゃう『節約』家族小説!」と帯の表現にひかれたのか、日頃からお金のことで気になっている凛を呼び寄せたのでした。

表紙には、千円札風の三枚のお札に絵が描かれています。
一番上は、夫婦と女の子が公園で笑顔でいる姿、真ん中には、女性が自宅らしき部屋でティータイムをしている姿が描かれています。
一番下は、キッチンにエプロン姿の女性が二人立ち、高齢者の女性が一人椅子に座っており、テーブルに並べられたたくさんのお料理を前にして三人で楽しく会話をしている様子が描かれています。
このような優しいタッチの絵が描かれた千円札ですと、お財布の中がほっこりしそうな感じがしますね~

カバーイラストは、ながしま ひろみ氏です。
カバーデザインは、田中 久子(たなか ひさこ)氏です。

裏表紙の説明文では、就職して一人暮らしをしている妹の美帆(みほ)の貯金が30万円、結婚している姉・真帆(まほ)の貯金額が600万円、母の智子(ともこ)の貯金が100万円弱、祖母の琴子(ことこ)の貯金は1千万円と具体的に数字で示されており、御厨(みくりや)家の女性陣がどのように今後の人生を歩んでいくのかということが紹介されています。

「お金を貯めて、どう使うのか?」(文庫本、22刷)
この小説はお金に関する指南書なのでしょうか。
なるほど、「読みたい!」と読者の興味をひきますよね。(^○^)
第3話は、「目指せ!貯金一千万!」
第4話は、「費用対効果」
第5話は、「熟年離婚の経済学」
第6話は、「節約家の人々」(以上、同書、3頁) 
目次からも大変興味がそそられますよね。

解説は、作家の垣谷 美雨氏です。
「『他人(ひと)は他人、自分は自分』と、あなたは心の底から割り切れていますか?」(同書、339頁)というタイトルの解説です。
垣谷氏は帯にも登場されていらっしゃいますが、この解説は是非ともおすすめします!(^^)v
垣谷氏の創作に関わる意見も納得のいく文章で描かれていますよ。
垣谷氏のファン必読です! (^o^)

では、内容に入ります。
第1話は、御厨家の次女、美帆の物語です。
彼女は中学生の時に、祖母の琴子から「三千円の使い方」(同書、9頁)をどのようにするのか、それは人生を決めるほどの大きな意味を成す、というアドバイスを受け取ったことを思い出しました。
24歳の彼女は就職して念願の一人暮らしを始めたものの、職場で先輩が退職を余儀なくされる姿を目にして、先々のことを真剣に考えることになります。
ここから御厨家の人々のお金に関しての物語が始まります。

第2話は、祖母の琴子の物語です。
73歳の琴子は1千万円を貯金していますが、老いた先のことを不安に思い、仕事を探そうかと考えます。

第3話では、美帆の姉の真帆が中心となります。
真帆は結婚を機に証券会社を辞めて専業主婦となり、公務員である夫と娘の3歳になる佐帆(さほ)と三人で暮らしています。
彼女は娘の子育てをしながら節約に励み、「プチ稼ぎ」や「ポイ活」(同書、114頁)に勤しんでおりました。
短大時代の友人たちとの女子会での会話から、幸せだと思っていた結婚生活に不安がよぎりました。

第4話では、祖母の琴子と知り合った40代の男性が登場します。
彼は、定職に就かず、自由を求めてバイト生活をしています。
所謂しがらみに束縛されたくないタイプの男性ですが、交際している彼女との今後がどうなりますか……。

第5話は、母親の智子の物語になります。
智子は会社員の夫の妻として、戸建てに住み、夫と二人暮らしで専業主婦を続けていましたが、55歳で手術を終えて退院した時、目の前の家事についてあらためて見つめます。
友人が熟年離婚をすることになり、智子は今後の人生について熟慮することになりました。

最終話では、美穂と交際している男性が背負っている大学時代の奨学金返済の問題から、御厨家の人々は解決策をどのように見出すのかが描かれています。

6話を読んで良かった点として、三点あげます。
一点目は、御厨家の女性たちが主となって、人生のパートナーとの問題、結婚、仕事、暮らし、健康、住宅、老後など様々な問題を抱えて生きており、幅広い年代ですので、彼女たちが直面している問題のどこかに当てはまる点を発見し、共感を得ることです。
二点目として、家計や年金、貯蓄額など具体的な数字で表してありますので、そうなのか、と読者に直接伝わることです。
三点目は、物語に登場する専門家の助言が読者に活かされていくことです。

凛が気づいたのが、御厨家のご主人は常に脇役である、ということですね。
第4話では、祖母の琴子と知り合った男性が登場してきますが、御厨家の智子のご主人として、また真帆と美帆の父親の視点で描かれる章を読みたくなりました。
定年を前にして現役で働いている男性の意見も聞きないなあ、と素直に思った凛です。
合わせて、真帆のご主人、現役公務員としての視点で読みたいな、と思います。

家族の姿はどんどん変化していくものです。
御厨家の数年後の姿の続編も期待したいです。

男性の読者には、女性たちが暮らしそのものや暮らし方について、どのように考えているのか、彼女たちの本音が伝わってくるのではないか、と大いに期待いたします。

作者の原田ひ香氏については、「ラジオはお好き?」(ココ)の項でご紹介しています。
是非ご覧くださいね~ (^o^)

最後に。
全編にわたり、お金を背景にして、登場人物の生き方のどこかに読者の共感を得られる物語です。
お金は人生の目的か、手段なのか。
読者に、人生の主役は何なのかという大切なことをあらためてつきつけます。
「ラジオ小説」でご活躍された原田ひ香氏ならではの伝達の具体性が効果を表している小説である、と凛は考えます。
本当にそうだよね~、と多くの読者に共感を得られる作品であることに納得いたしました。

あなたは三千円をどのように使われますか。
凛は本の購入に充てるでしょうねえ。 (^_-)-☆

今夜も凛からあなたにおススメの一冊でした。 (^-^)

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2023年1月9日月曜日

ホテルマンと薬剤師が大活躍しますよ! ~塔山 郁『薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理』(宝島社文庫、2019年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださりまして、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
2023年がスタートしました。
新たな気持ちで臨みますので、今年も凛のりんりんらいぶらり~をよろしくお願いいたしますね。m(_ _)m

あなたはどのような新年を迎えていらっしゃいますか。
凛は特に体調の変化などもなく、変わりなく過ごしています。

この世界には様々な病気が存在しますね。
極力病気とは関わらずにいたいものですが、なかなかそうも言っていられません。
うがい、手洗いなどで予防しているつもりでも、気づかないうちに病に侵されていることもあります。
病気や怪我などは「ある日、突然に」身の周りに起こるということがほとんどではないでしょうか。

あなたは調剤薬局にお世話になったことがおありでしょうか。
調剤薬局には薬剤師の方が働いていらっしゃいます。
或いは、市販薬を販売している薬局にも薬剤師の方がいらっしゃいますね。
中には、生まれてこのかた一度も薬剤師からお薬をいただいたことがありません、という方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような方は凛の周囲には皆無ですねえ。(^-^;

日本では、基本的に医薬分業というシステムになっています。
診察後に医者から処方箋をいただき、調剤薬局に処方箋を提出してお薬を受け取ることになっています。
その際、薬剤師から丁寧な説明を受けますよね。
帰り道では安堵感が広がると共に、健康の大切さを痛感することが多い凛です。

あなたは調剤薬局や薬剤師にまつわる話に関心がありますか。
凛が今回おすすめする小説は、主人公のホテルマンの男性が、調剤薬局勤務の薬剤師の女性と共に身近に起きた事件に挑んでいきながら、薬や薬剤師に関する情報も得ていくというミステリー小説です。
日常に起こりそうな事件を通して、ホテルマンの職場の実情と合わせて、薬剤師の活躍を知ることができます。
思わず二人を応援したくなる4篇の謎解きに夢中になれますよ~

塔山 郁(とうやま かおる)氏のミステリー小説『薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理』(宝島社文庫、2019年)です。
毒島花織には、「ぶすじま かおり」とルビが書かれています。
この作品は、4篇の中で、第1話と第2話は宝島社から刊行されている雑誌『『このミステリーがすごい!』大賞作家書き下ろしBOOK Vol.21』と同誌のVol.23、2誌とも2018年の初出で、のち改題、第3話と第4話は文庫本書き下ろしとなっています。

凛が持っている文庫本は、2019年8月刊行の第3刷です。
初版が同年5月ですから、ファンが多いことがわかりますね。(^-^)

まずは、文庫本の帯と表紙の紹介からいたします。
第3刷では、オレンジ色の帯の表表紙側に「その薬にはウラがある」と大きな文字で描かれています。
右上の丸い枠の中に、「病院・薬剤師・薬との付き合い方もわかります」なるほど、まるで健康雑誌の棚が合いそうなメッセージですね。
「「このミス」大賞シリーズ累計3100万部突破!」ということは、現在ではさらに増えていることが予想できます。

文庫本の裏表紙の説明文には、ホテルマンの水尾は薬剤師の毒島とともに、「薬にまつわる様々な事件に挑む!」と書かれています。

文庫本の表紙には、毒島花織と思われる白衣姿で、長い髪をひとつにまとめ、黒縁の眼鏡をかけた女性が両手を組んで、とても真剣な顔で立っています。
手には錠剤を包んだPTP包装シートを持っています。
彼女の後ろには、薬品が入っている茶色や灰色の瓶がたくさん並んでいます。

表紙のカバーイラストは、遠藤拓人(えんどう たくと)氏です。
カバーデザインは、鈴木大輔(すずき だいすけ、ソウルデザイン)氏です。

次に、内容に入ります。
第1話に入る前に、短いストーリーがあります。
神楽坂にあるホテル・ミネルヴァに勤務する水尾爽太(みずお そうた)は、昼休みにナポリタンを食べに入った喫茶店「〈風花〉(かぜはな)」(文庫本、7頁)で黒縁眼鏡の女性を初めて見ます。
二人の女性が会話していますが、黒縁眼鏡の女性が突然会話に割り込んできて……。

第一話は、「笑わない薬剤師の健康診断」(同、17頁)です。
水尾爽太は足の痒みに襲われて我慢できなかったため、勤務先のホテルの休み時間を利用してクリニックに行きます。
彼はクリニックから出された処方箋を持って、「〈どうめき薬局・どちらの処方箋でも受け付けます〉」(26頁)の看板を見つけて、薬を受け取ることにしました。
クリニックの院長の診断に疑問をもった薬剤師の毒島さんの説明が大変にお見事でして、そこから思わぬ展開があります。

第二話は、「お節介な薬剤師の受診勧奨」(同、71頁)です。
フロント係を担当している水尾は、娘と二人で宿泊している母親のほうからクレームを受けました。
二人で外出している間に、部屋に置いていたアトピー性皮膚炎の塗り薬が紛失しているということです。
外出から戻ったのが土曜日の午後3時過ぎだったので、病院や調剤薬局はほとんど閉まっているところが多いので、さてどうしたらよいでしょう。

第三話は、「不安な薬剤師の処方解析」(同、133頁)です。
水尾は、喫茶店風花でどうめき薬局に勤務する薬剤師の刑部(おさかべ)さんから毒島さんの私的な部分を聞きます。
刑部さんは薬局のご常連さんの70代の女性から「薬が足りないのですぐに来て欲しい」という緊急の電話を受けたので、その方の自宅まで説明しに行くことになったというのです。
水尾は刑部さんと一緒に電話の主の女性の自宅まで行くことにしました。
玄関のインターホンを鳴らして、やっと出てきたのは電話した女性ではなく、こわもての男性でした。

第四話は、「怒れる薬剤師の疑義照会」(同、177頁)です。
水尾が第一話で受診したクリニックには或る疑惑があり、水尾と毒島さんは銀座まで行くことになりますが……。

ミステリー小説なのでこのくらいにします。
うーん、もっと先が読みたい!(^-^;
と思われたあなたは是非文庫本でお読みくださいね。

作者の塔山 郁氏は、ミステリー小説『毒殺魔の教室』(宝島社、2009年、のち宝島社文庫、上下巻、2010年)で、第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞☆彡を受賞されています。
第3刷の帯の裏表紙側には、受賞作の『毒殺魔の教室』が大きな文字で描いてあります。
ミステリー作家としてご活躍されています。

今回の作品は「薬剤師・毒島花織の名推理」シリーズ化されていて、全5巻中の第1巻目です。
5巻とも全て文庫本です。
最新刊は、同社から2022年12月に刊行されたばかりの『薬は毒ほど効かぬ 薬剤師・毒島花織の名推理』です。
第1巻で水尾は毒島さんと友人となりましたが、この後の展開が気になりますね。

一般的に意外と知られていない薬剤師の担う役割の多いことに凛は驚きました。
お薬を受け取る待ち時間ばかり気にせずに、調剤薬局の見方が少し変わるかもしれませんよ。
「あら、そうだったのかぁ」と薬に関する基礎的な知識も得られます。

また、薬剤師と並行して、主人公水尾のホテルマンとしての責務の大変さに彼を応援したくなります。
ホテルに勤務する他のスタッフとの人間関係も描かれています。
つまり、この作品は調剤薬局に勤務する薬剤師と、ホテルに勤務するホテルマンのお仕事小説ともいえますね。(^○^)

水尾と毒島さんとの関係も気になるところです。
シリーズ化されているので、凛も続きを読みたいです。

今夜も凛からあなたへおすすめの一冊でした。(^-^)

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