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2022年5月30日月曜日

この地球に生まれて何を思う ~三島由紀夫『美しい星』(新潮社、1962年、のち新潮文庫、1967年、42刷改訂版、2003年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださりまして、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

お久しぶりです。
日本は春から初夏の爽やかな季節を経て、これから梅雨、やがて猛暑が予想できる夏を迎えようとしています。
あなたはお元気でお過ごしでしょうか。
凛は充電期間……、おっと前回から結構長~く充電しておりますねえ。(^-^;

この間、地球はまさに揺れ動いている状況です。
戦争、流行病、政治、経済不安、株価、半導体、労働、飢餓、貧困、格差、気候変動、地震、大規模火災、火山噴火、海底火山噴火、食糧不足、水問題、洪水、脱炭素、民族問題、宗教、メディア、多様性……。
多くの人々を不安にし、暮らしの営みを窮地に陥れる項目を挙げればきりがありません。

混沌としているこの地球に生まれて、あなたは何を思われますか。
凛はこの先も健康で日々を平穏無事に暮らしてゆきたいと願っています。
恐らくはほとんどの人々が凛と同じ思いを抱いているのではないでしょうか。

凛はよく空を見上げます。
特に夜空の星々を眺めるのが好きです。
星の光の具合の変化を楽しみながら……。(^_-)-☆

あの星の向こうには何があるのだろう。
天体に浮かび上がる星々から地球はどのように見えているのだろう。
宇宙人はいるのかな。

凛はSF的なアニメや物語が好きです。
『スター・ウォーズ』などのSF映画も楽しんでますね~

さて、今回の本は、三島由紀夫(みしま ゆきお)著の小説『美しい星』(新潮社、1962年、のち新潮文庫、1967年、42刷改訂版、2003年)です。
初出は雑誌『新潮』の1962年1月号~11月号に掲載され、同年に新潮社から単行本で出版されました。
その後、文庫化されて、改訂版の後も増刷されています。

凛が持っている文庫本は、この春に整理した凛の書棚からタイトルに惹かれて手にしました。
「美しい星」とは地球のことなのかな。
今、読みたい!
「凛さ~ん、どうぞ読んでくださ~い!」
「は~い!わかりました!あなたの出番ですよ~」
本からおすすめの声が聞こえてきましたよ~ (^_^)v

凛が持っている文庫本は、2013年(平成25年)53刷です。
街の中心部にある全国大手書店の一角で時折催される古書祭りで入手したものです。

表表紙には、男性2名と女性2名の上半身の絵が描かれており、彼らの上空には3機の円盤らしき謎の物体が飛行しています。
装画は、牧野伊三夫(まきの いさお)氏です。

帯の表表紙側には、「没後45年── 新しい三島を体験する。」
「(省略)に怯える日本をミシマは予見していた!」(文庫版53刷)

帯の裏表紙側には長い文章が書かれています。
「今や人類は自ら築き上げた高度の文明との対決を迫られており、(省略)二つに一つの決断を迫られている」(同上)

裏表紙の紹介文には、「宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、(省略)人類の滅亡をめぐる現代的な不安を」描き、「大きな反響を呼んだ作品。」と書かれています。(同上)

何やら難しそう……。
今から9年前の文庫本ですので、現在の表紙は装丁が若干変わっていますが、絵は同じですね。
帯も変わっているかもしれません。
以上に掲げた(省略)の部分がとても重要になっていると凛は考えています。
これらの重要な部分は、あなたが作品を読まれてから、改めてお考えいただくことをおすすめいたします。

では、内容に入ります。
埼玉県飯能市在住の大杉家の家族四人は各人別々の星から来た宇宙人だと信じています。
父の大杉重一郎は火星、母の伊余子(いよこ)は木星、長男の一雄は水星、長女の暁子(あきこ)は金星から、この地球に飛来してきたと家族間で信じています。

自分たち家族四人は地球の人間ではなく、地球の滅亡の危機から救うために動き始めます。
周囲からは変人扱いされている一家ですが、父の重一郎は世間からの評判など一切気にせず、自分の主義を曲げません。
彼は「宇宙友朋会」(うちゅうゆうほうかい)(同上、126頁他)を立ち上げて世界平和のために活動します。

長女の暁子は美しい娘で、彼女と同じ金星人という竹宮青年と文通で知り合い、金沢まで会いに行きます。
後に妊娠がわかり、彼女は処女懐胎であると主張します。

大学生の長男の一雄は、衆議院議員・黒木の私設秘書になります。
一雄は、黒木との関係から、仙台市の羽黒助教授、銀行員の栗田、理髪師の曽根という三人が上京した際に、彼らの東京案内をします。

羽黒ら三人は、一雄の父の重一郎を敵視しており、そこからの展開が圧巻です!
政治、経済、社会、文化、宗教……。
三人と重一郎との激しい応酬を、三島は作品の後半で多くの頁を割いています。
欲望にうごめく人間の醜さを抉り出しています。

以上、あらすじとして説明するには不透明すぎてわかりにくいかもしれませんね。

作品の内容が硬くて、当時の政治や世界情勢が絡み、難解な部分もありますが、結構ユーモラスな箇所も多々あります。
例えば、第二章で、長男の一雄が女性とデートしているところに妹の暁子が表れて女性に嫉妬している場面はとても愉快で笑えます。

人間の普遍的であろうと思われる点もたくさんあります。
例えば、同じ第二章で、「地球人の病的傾向」(同上、60頁)として、「民衆というものは、どこの国でも、まことに健全で、適度に新しがりで適度に古めかしく吝嗇(けち)で情(じょう)に脆(もろ)く、危険や激情を警戒し、しんそこ生ぬるい空気が好きで、……しかもこれらの特質をのこらず保ちながら、そのまま狂気に陥るのだった。」(同上、60頁)
という考えを重一郎に語らせています。
さすが、三島による鋭い洞察力です。

果たして、この地球上に人間がいなくなったら……。
宇宙人から見た地球は「美しい星」なのでしょうか。

文庫本53刷巻末の解説、奥野健男(おくの たけお)氏によると、作品発表時37歳の三島由紀夫は、「地球の外に、地球を動かす梃子(てこ)の支店を設定」(同、367頁)したことにより、結果、宇宙人の視点によって、客観的に地球を眺めることができると説明しています。

作者の三島由紀夫に関しては、世に出された多々の作品が幅広い年代層に支持され、また論じられてきました。
ここでの説明は省略させていただきます。

最後に、45歳で亡くなった三島由紀夫がもしも現代に蘇っているならば、2022年のこの地球上に起きている様々なことを見て何と思うのでしょうか。
「当時と全く変わっていないじゃないか」
それとも「人間力が弱くなってはいないか」

読後、凛はあらためて帯の説明文に納得しました。
再読すると、また違った発見があるように思えてなりません。

余談ですが、この作品は同じタイトルの『美しい星』で2017年に映画化されています。
吉田大八(よしだ だいはち)監督、リリー・フランキーさんの主演です。
作品のHPはここ!です。
原作とは異なり、地球の危機を「地球温暖化」として脚色されています。

凛は映画はまだ観てませんが、この機会に是非観たいなと思います。
映画鑑賞も読書ができることも地球が平和であることが大前提ですね。

本日も凛からおすすめの一冊でした。(^-^)

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2021年6月28日月曜日

SF古典名作を愉しみました ~アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(池田真紀子訳、光文社古典新訳文庫、2007年)~

こんばんは。南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださいましてありがとうございます。
凛とともにどうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

お久しぶりです。
お変わりありませんか。
凛はいろいろと野暮用が続いたため、ブログの更新がとっても気になりつつも、すっかりご無沙汰してしまいました。(^-^;
この期間にりんりんらいぶらり~を訪れてくださったあなたには感謝の気持ちでいっぱいです。(^-^)

夏至も過ぎ、本格的な夏になりましたね。
今年も暑い日々が続きそうですねえ。
これからの季節は感染対策はもちろんのこと、熱中症にも気をつけていかなければと思っている凛です。

では、本題に入りましょう。

あなたは異星人の存在を信じますか。
宇宙船らしき謎の物体を見たことがありますか。

凛は二度、夜空をふわふわと飛んでいる宇宙船らしき謎の物体を見たことがあります。

今から5・6年ほど前になるでしょうか。
春の訪れが待ち遠しい季節、夜のウォーキングをしていたときに、そこは街中の公園で、ふと夜空を見上げたら、数色の光を帯びてふわふわと飛んでいる宇宙船みたいな何だかよくわからない物体X(凛がここで勝手に名付けています)がいたのです!
SF映画に出てくるような丸くて平べったい円盤型で、お煎餅のようにところどころふっくらと膨らんだ部分が上下にいくつかあって、底から数色の光を地上に向けて発しているのです。

謎のお煎餅型物体Xは空間に数秒停まっているかと思いきや、ふわりふわりと上下にゆっくり浮遊しながら、するすると音もたてずにビル群の向こうへと飛んで行ってしまいました。
とっても不思議な時間でしたねえ。
X……あれはドローンだったのかなあ。

その時間帯は夜にも関わらず結構公園に人がいて、各々ウォーキングをしていたり、走っていたりしていたので、凛の周囲は一人ではありませんでした。
誰か他の人たちも気づいていたかもしれませんが、どうなのでしょう。
こういうときに凛は想像力をいっぱいに膨らませて、Xが見えているのは凛だけかもしれない……と物語をつくったりするのです。(^-^;

それから約一か月後、すっかり桜の季節の春真っ盛りになった頃、やはり同じ公園ですが、夜空から数色の光で地上を照らしている謎の飛行物体らしき大きなお煎餅型Y(こちらも凛が勝手に名付けています)が数分間空中に浮かんでいるのを発見しました!
前回のお煎餅型Xを見たときよりも地上からもう少し近い高さだったからなのか、Yはとても大きく見えました。

謎の飛行物体らしきお煎餅型Yをその真下に近い所から見上げると、本当に映画の撮影ではないかと思うくらいに丸くて広くて、異星人が乗っているのではという気がしてなりませんでした。

凛の周囲の人々も「あれは何だ?」と言いながら大きなお煎餅型Yを見上げていましたが、Yはとりたてて変わった様子もなくじっと浮いたままだったので、撮影用のドローンかと思ったのか、人々はまた「現在」の意識に移っていきました。

凛は、お煎餅型Yから「特別の時間」を与えられたような感覚がしてなりませんでした。
しばらくの間、じーっと見上げていましたが、だんだん首が疲れてきて、他の人々と同じように「現在」の意識に戻りました。

やはり何かの撮影用のドローンだったのかもしれませんねえ。
一体誰がYを操作していたのでしょう。
周りを見渡しても、撮影している人たちの姿が見られませんでした。
どこか別の場所からの遠隔操作だったのでしょうか。

何だかわからない謎の飛行物体みたいなお煎餅型のXやYには異星人がいたのかもしれないと想像するだけでスケールの大きな話になり、凛はワクワクします。
今から考えると、吸い込まれることもなく、攻撃もされずに良かったと思います。

前置きが長くなってしまいました。

今回の本は、アーサー・C・クラーク氏のSF小説『幼年期の終わり』(池田真紀子訳、光文社古典新訳文庫、2007年)です。
SF小説の古典と言われている名作で、SF好きな方には大変人気の高い作品です。

この作品は、1953年にアメリカで初版が刊行されて以来、世界中のファンに魅了され続けています。
日本では、1964年、早川書房から『幼年期の終り』(福島正実訳、ハヤカワ・SF・シリーズ)として刊行され、その後、複数の出版社から刊行されています。

まず、この本の入手についてです。
凛が入手したのは光文社古典新訳文庫版で、街の書店で新訳版のほうを購入しました。
この新訳版では、第1部の第1章の改稿された作品が収録されています。
凛の文庫本は、2020年10月20日発行の第10刷です。

次に、本の装丁などについてです。
光文社の古典新訳文庫はシリーズ化されていて、装画は、全て望月道陽(もちづき みちあき)氏によるものです。
線画で描かれているのは、地球の人間なのでしょうか。

古典新訳文庫の装丁は、言語圏によって青・赤・緑・茶・桃色の5色に分類されています。
この文庫本は緑色なので英語圏で、装丁家の木佐塔一郎(きさ とういちろう)氏によります。

凛の文庫本の第10刷の帯の表表紙側には、「初版から36年後に書き直された第1章(以下、省略)」「哲学小説」と書いてあります。
帯の裏表紙側には、「黙示録的文学の古典」とも書いてあります。

実は、凛はSF小説は初めての体験なのです。(-_-;)
SF映画はとても好きなのですが、これまでSF小説は難しそうだなあと敬遠してきました。
何故だかわかりませんが、ある日突然、SF小説を読んでみたい!と思って、今回SF小説の初体験となりました。
まさか、異星人からのメッセージ?( ;∀;)

本編の前に、著者のクラーク氏による「まえがき」が掲載されています。

本編は、以下の通り、三部に分かれています。
第1部 「地球とオーヴァーロードたち」
第2部 「黄金期」
第3部 「最後の世代」

海外文学の場合、登場人物の名前がわかりづらく、しっくりこない場合がありませんか。
目次の次に「おもな登場人物」の一覧が掲載されています。
本に添付されている栞には主な登場人物の名前が書いてあります。
栞で確認しながら読むと、登場人物の名前がすんなりと頭に入りやすくなると思うので、この栞は大変便利ですよ~

第1部の第1章は、21世紀のロシア系と思われる宇宙飛行士たちが登場します。
書き直す前の東西冷戦を背景にしたものから、改稿によって約30年ほど時代が進んでいます。

第1部の第2章からは筆者による書き直しは一切ないとのことです。
国連事務総長のストルムグレン氏の登場から、これは地球規模の話なのだということがわかります。
最高君主であるオーヴァーロードと称される地球総督の異星人カレランとの接点が何より興味深いですね。

地球は彼らオーヴァーロードに支配されているのだろうという設定ですが、まだ地球人には支配されている側の意識にゆとりがあるような印象を凛はもちました。
第3章で、「懐中電灯」(60頁他)というグッズが出てきたのが、時代を感じさせるなと思いました。
カレランたちの容姿や思考などはまだ不透明です。

第2部では、第1部から50年経た地球。
時代も世代も変わり、人々の生活も高度な技術によるものに進化しています。
オーヴァーロードのラシャベラクが登場して、容姿が明らかになります。

第3部では、コミュニティに住む一部の人たちとその子供たちとオーヴァーロードとの接点は如何に。
ジャンという青年が重要な役割を果たします。
オーヴァーロードと地球の運命は……。
有名な作品ですが、凛のSF小説初体験のようにまだ未読な方もいらっしゃるでしょうから、あとは読まれてからのお楽しみに。

巻末の解説は、慶應義塾大学文学部教授・アメリカ文学専攻(2007年当時、現在は慶應義塾大学名誉教授)の巽 孝之(たつみ たかゆき)氏す。
「──人類の未来と平和」という題目で、非常に熱く詳しく述べていらっしゃいます。
詳細に解説されており、凛のようなSF小説入門者にもわかりやすく、また読んでみよう!という気持ちになりました。
巽教授による丁寧な講義を聴講している学生のような面持ちで大変勉強になりました。

この後に、クラーク氏の「年譜」が続きます。
最後は訳者の池田真紀子氏による「訳者あとがき」で作品についてまとめられています。

著者のアーサー・C・クラーク氏については、映画『2001年宇宙の旅』(スタンリー・キューブリック監督、1968年公開)でキューブリック監督と共に1968年のアカデミー賞脚本賞☆彡☆彡にノミネートされ、アカデミー賞特殊視覚効果賞☆彡☆彡☆彡を受賞しました。
また、同映画は1969年、ヒューゴー賞☆彡☆彡を受賞しました。
小説『2001年宇宙の旅』は映画公開後、1968年発表されました。
他にも多数ありますが、ここでは省略させていただきます。

20世紀を代表するSF小説の大家、クラーク氏の作品に触れて、凛は地球人としての自己について考えてみました。
人類は進化していくのでしょうか。
それから地球の運命についても……。
壮大な宇宙からのメッセージがクラーク氏を通して作品に込められているような印象をもちました。

ところで、書き直す前の第1部第1章も是非読んでみます。
21世紀を生きている読者には作品の印象が変わるでしょうか。

時空を超えた不思議な旅ができる!
これこそ文学の愉しみですね。\(^o^)/

またいつもの公園で夜空を見上げてみよう。
昼間にも何か見えるかな。

今夜も凛からあなたにおすすめの一冊でした。(^-^)

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文庫-2007/11/8クラーク(著)池田真紀子(翻訳)
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2021年5月13日木曜日

百年前と変わらないようですね ~菊池 寛『マスク スペイン風邪をめぐる小説集』(文春文庫、2020年)~

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

最近、また新型コロナウィルスの感染者が増加傾向にあり、緊急事態宣言下での生活を送られていらっしゃる方も多いですね。
あなたの暮らしに変化はありますか。

凛が居住している地域にも緊急事態宣言が発令されました。
凛の一日の生活はこれまでとさほど変わりはありません。
外出する機会も減りましたし、自粛する状況に慣れてしまったような昨今です。

凛はインドア派ですので、部屋に山のように積まれている本たちと触れる機会だなと思ってはいるのですが、凛の読書のスピードには変化はありませんねえ。
本たちも「凛さ~ん、出番を待っていますよ~、読んでくださいねえ」と呼び掛けているのがわかります。
「あなたたちの気持ちはよ~くわかっていますよ。でも、もう少しだけ待っていてくださいねえ」と申し訳ない気持ちで本たちに応えている次第です。
「もう少しだけって、一体いつまで待っていればいいの?」と反論されそうですが。(^-^;

いつも利用している近所の書店だけでなく、どこの書店の店頭でも一時期文庫本の新刊コーナーで目立っていた文庫本がありました。
その文庫本の赤い表紙には、大きな男性の顔のアップで、緑色の帯には白いマスクをつけています。
かなり大胆なデザインで、他の文庫本の中でもひときわ目立ちました。

凛が今回ご紹介いたします文庫本は、菊池 寛(きくち かん)氏の短編小説集『マスク スペイン風邪をめぐる小説集』(文春文庫、2020年)です。
この文庫本は繁華街の老舗の書店にて購入いたしました。

まずは、表紙のビジュアルな面から気になって文庫本を手にしました。
帯の表表紙側には、菊池寛氏とみられる丸い眼鏡をかけた中高年の男性が白いマスクをつけています。
そのマスクには、「私も、新型ウィルスが怖い。」と書いてあります。
そして、「マスク」「うがい」「外出せず」の三原則が書かれています。
現在の新型コロナウィルス対策で注意されていることと同じですよね。

文庫本の帯を外すと、男性はマスクをしていません。
マスクを外した菊池寛氏にそっくりな男性がこちらを見ています。
面白い仕掛けだなと思いますね。(^o^)

表紙のイラストは、茂狩 恵(もがり けい)氏です。
茂狩氏のイラストは、以前に凛がご紹介しております、堀川アサコ氏の小説『ある晴れた日に、墓じまい』(角川文庫、2020年)でおなじみですね~
表紙のデザインは、木村弥世(きむら みよ)氏です。

文庫本の表紙をめくると、菊池 寛氏の白黒写真が3枚掲載されています。
特に2枚目の写真には驚きました!
菊池氏が黒いと思われるマスクを着用しています。
昭和14年1月、新聞連載のため、中国を訪問している51歳頃の写真です。

このマスク姿の菊池氏ご本人を見て、凛は大変衝撃を受けました!
現在の凛たちとどこが違うのでしょう。
中国の大地に佇んでいる黒いマスク姿の男性。
凛が生まれるずっと前のことなのに、まるで今、凛の目の前に菊池氏が現れているような錯覚に陥りました。

内容は、9編の短編が収録されています。
「マスク」
「神の如く弱し」
「簡単な死去」
「船医の立場」
「身投げ救助業」
「島原心中」
「忠直卿行状記」
「仇討禁止令」
「私の日常道徳」

スペイン風邪は約百年前に世界中に猛威をふるった恐ろしいウィルスです。
そのスペイン風邪禍にあり、菊池寛氏の描く日本の状況と市井の人たちの姿が描かれています。

「マスク」
凛は、やはり第一篇目に収められている文庫本のタイトルにもなっている「マスク」が気になって読みました。
菊池寛氏の体格の良さそうなどっしりとした風貌ですが、実はとても神経が細やかな方のようで、日々の健康増進に事細かく気を遣っている様子が伝わりました。
医者との会話や、患者としての考えが読者には客観的に見られて、思わず「そうなんです。凛も同じです!」と共感したくなる箇所もあります。

手洗い、うがい、外出を避ける、マスクをする。
これらは現在の私たちをめぐる状況と全く変わりませんよね。(^-^)

後半に、黒いマスク姿の青年が登場します。
当初は菊池氏はこの青年を不快に思いましたが、その理由は是非読まれてみてください。
あなたも菊池氏の感情描写が実に繊細であることがおわかりになることでしょう。

昨年、マスクは一時期は品不足になりましたね。
しかし、今では様々なデザインのマスクが市場に出ており、洋服とコーディネートを楽しんでいる方たちもいますね。
「見なれる」とは不思議なもので、女性が黒いマスクを着用していても何も気にならずになり、むしろかっこいいなと思うこの頃。
これは、マスク姿が日常化している時代を私たちが生きている証拠でしょうね。
文庫本で9頁の作品ですが、コロナ禍の時代を生きている私たちの状況と変わらない描写に驚かれることでしょう。

「簡単な死去」
こちらの作品も秀逸です。
年の瀬の押し迫る或る新聞社で、社員の一人が亡くなったことを知った主人公や仲間たちの複雑な心理状態が見事に描かれています。
主人公は、やれやれと忙しかった一年を振り返りながら、残りの仕事の整理をしつつ、正月休みはどうしようかと、いわば一年の区切りを迎える安堵感ともいえる状況下で、突然仲間の訃報を知ります。
そこで持ち上がるのが、お通夜や葬儀の係をどうするかについての問題です。
生前はあまり好意的でなかった故人に対する複雑な思いがよぎったり、時間の経過とともに目の前の実務に対する胸中は、現在、組織の一員に所属している読者だけでなく、多くの読者にも、百年前とほとんど変わらぬ思いで共感を得られるのではありますまいか。

現在のコロナ禍で、人と人との関わり方に対して意識改革を求められているように思えてなりません。
ソーシャル・ディスタンスとは、どこまで距離感を保てばよいのか、なかなか難しい問題だと思います。
入院中や施設に入っているご家族への面会もままならない状況の方も多いです。
葬儀も家族葬だけでなく、直葬も増えているようですね。
故人を偲ぶとは……。
作品のタイトルにはとても考えさせられます。

「島原心中」
小説家として新聞小説を構想している主人公が、元検事を務めていた旧友を訪ねて、旧友の語る検事時代の体験談をじっくりと聞きます。
その体験談とは、旧友がまだ検事になってさほどない頃に、初めて島原を訪れて、或る楼閣で起きた遊女と若い男性との心中事件の調査に立ち合った時のことです。
悲惨な現場で見た光景に旧友は「名状しがたい浅ましさ」(文庫版、101頁)を感じます。
事情があって遊郭に身を置かなければならなかった一人の女性の生涯について、旧友は様々なことを感じます。

また、命が救われた男性のほうには、検事の腕の見せ所として、いろいろと考察しながら質問をしてゆきます。
そして、遊郭の「お主婦(かみ)」(文庫版、120頁)の言動や行動に表れた態度に対して、旧友は或る行動をするのです。
小説の材料として提供してくれた旧友の体験談は、法治国家としての期待を込められているような思いがいたします。

「私の日常道徳」
文庫本でわずか4頁の箇条書きです。
大正15年1月、菊池寛氏が39歳のときの作品。
「なるほど~」と納得できそうです。(^-^)

文庫本の解説は、作家の辻仁成(つじ ひとなり)氏で、解説「百年の黙示」が掲載されています。
辻氏は、1997年、小説『海峡の光』(新潮社、1997年、のち新潮文庫、2000年)で、第116回芥川賞を受賞☆彡☆彡されています。
フランス在住の辻氏ならではのコロナ禍における考えが示されています。

文豪、菊池寛氏については、ご存知の方が大半でしょうから、簡単なご紹介だけにさせていただきますね。
1919年(大正8年)に、雑誌『中央公論』に小説「恩讐の彼方に」を発表しました。
1923年(大正12年)1月、雑誌『文藝春秋』を創刊し、のち1926年(大正15年、昭和元年)に文藝春秋社として独立しました。
同年、日本文藝家協会を設立し、初代会長となりました。
1935年(昭和10年)には、芥川龍之介賞や直木三十五賞を創設するほか、1938年(昭和13年)には菊池寛賞の創設もしました。☆彡☆彡☆彡

以上のように、近代日本文学に多大な貢献を果たした菊池寛氏の小説を久々に読んでみますと、凛は背筋がピンと張り、文学に対してまっすぐな気持ちに向き合えるような気持ちになりました。
作品によっては一見難しそうな時代小説も含まれていますが、ルビがふってありますし、文章も心理描写が中心で、読みやすいと思います。
登場人物の一人一人に、作者の菊池寛氏による非常に細かい愛情が注がれていることが読者は読みとれるでしょう。

「マスク」というタイトルと、マスク姿の菊池寛氏であろう男性の顔のアップの斬新なデザインの表紙に導かれて読んだ小説から、凛は百年前のスペイン風邪の状況を知ることができました。
ウィルスと人間との共存について、対策の原点は例えどんなに時代が進んでも清潔にすることで同じではないかという点に辿り着くように思います。
コロナ禍を生きている私たちへの菊池寛氏からのメッセージとして対峙するのも新たな発見があるのではないでしょうか。

個々人としての基本的な対策は百年前と変わらないようです。(^o^)
もちろん医学や薬学の発達により、素晴らしい治療薬ができることに期待したいですね。

今夜も凛からお勧めの一冊でした。(^-^)

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2020年6月2日火曜日

近未来の日本を猛毒ウィルスが襲う!

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださいまして、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたは今、おうちでゆっくりなさっていらっしゃることでしょうか。
一日の終わりに、ほっとできるくつろぎタイムを迎えるのは幸せを感じますねえ。(^o^)

新型コロナウィルスの影響による緊急自粛宣言が解除されて、これまでの暮らしを取りもどしながら、新しい生活様式を迎えることになりました。
この自粛期間に、あなたの周りには様々なことが起きませんでしたか。
第2波や第3波の襲来が懸念されていることもあり、凛も新しい生活様式をどのようにするのかを自身に問いながら暮らしているこの頃です。

今回の新型コロナウィルスは世界中の人々に脅威を示しました。
基本の第一は、衛生に気をつけることのようです。
まだ終息したわけではありませんし、これからもまた新しいウィルスが出てくるかもしれません。
人間はウィルスとうまく共存してゆかなければならないことを再認識せざるをえません。

このような時期だからこそ、新型コロナウィルスが終息した後の世界はどう変わるのかと、不安に思うのは凛だけでしょうか。
既にいろいろな憶測もあるようです。
ウィルスが蔓延する前と後ではどのような違いが起こるのでしょう。

そのようなことを考えつつ、凛が時折通っている書店であなたにご紹介する本を見つけました。
このようなふとした出合いがリアル書店にはあります。(^-^)

福田和代氏の小説『バベル』(文春文庫、2019年)です。
この作品の初出は、『別冊文藝春秋』2012年11月号~2013年11月号となっています。
2014年に、文藝春秋から単行本として発刊されました。
強毒性のウィルス蔓延前後の世界が交互に描かれている作品です。

作品の舞台は、近未来の日本です。
新型の最強ウィルス「バベル」が日本を襲います。
原因不明で、感染が瞬く間に爆発し、日本は行き場を失います。
「バベル」は、外国では弱毒性のウィルスでしたが、何故か日本では強毒性のウィルスとなり、猛威を奮うのです。
ワクチンも薬もない事態で、次々と日本国内在住の人々が感染していきます。

出血して亡くなる感染者が増えます。
生存している感染者の中で、さらに二つに分かれるのが「バベル」の特徴です。
それは、感染の後遺症として、言語能力を失う人たちと、そうでない人たちです。
すなわち、言語のコミュニケーションがとれるか、否か。
わかりやすく言えば、会話ができるか、できないかに二分されます。

人間にとって、言葉を失うというのはどういう状況になるでしょうか。
理解を示しているようでも、言葉を発することができません。
数字の概念がわからない人もいます。

このような状況が日本を襲うのです。
そこで、日本政府はある重大な決断をします。
それは、全世界の人々を驚かせるような究極の判断でした。

小説では、最強ウィルス「バベル」が日本を襲ったときのことを「あのこと」と称します。
「あのこと」の「前」と「後」を交互に描いていく構造になっています。

読者は、「バベル」ウィルスが人々を襲っていく様子を「あのこと」の「前」で知り、「後」では全く様相が変わってしまった日本を知ることになります。
凛は、この「前」と「後」との対比に、背筋が凍るような恐怖を感じつつ、頁をめくる手が早くなりました。

「前」では、如月悠希という女性が、恋人の渉の突然の感染によって、生活に大きく変化が生じます。
「後」で、アメリカ人ジャーナリストのウィリアムが来日して、ユウキという女性に会います。
「後」では、パンサーという怪しげな集団が登場します。

ウィルスの「バベル」という名前が示す意味は。
悠希と渉の運命は如何に。
この小説には構造だけでなく、さまざまな工夫がなされています。

作者の福田和代氏は、2007年、ハイジャック犯の航空謀略を描いた小説『ウィズ・ゼロ』(青心社、2007年)でデビューしました。
2011年、東京をテロリストが襲う小説『ハイ・アラート』(徳間書店、2010年、のち徳間文庫、2013年)では大藪春彦賞候補☆彡となりました。
以後、多くの作品が発表されています。
元金融機関のシステム・エンジニアの視点を活かし、ご活躍が期待される作家です。

人と言葉を交わすのは、口から発するものだけではないことを、凛はこの小説で納得しました。
もちろん、ウィルス感染予防に注意することは根底にあります。

凛は、この作品が予言書にならないことを願います。
しかし、絶対にこのようなことが起こらないとは断言できません。
人類に対するひとつの警告として、読んでみられてはいかがでしょうか。
強毒な新型ウィルスの猛威を描いた小説として、あなたにお勧めの一冊です。(^-^)

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(日本語)文庫-2019/3/8福田和代(著)
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2020年5月12日火曜日

話題の予言書を読みました

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださりありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたはお家でどのようにお過ごしされていますか。
今年は新型コロナウィルスの影響で、世界中が困難な状況に追い込まれました。
凛も自粛要請の中、極力家の中で過ごしています。
凛は元々インドア派で、屋内での過ごし方には大きな変化はありませんが、やはり不安のない暮らしを望むのは人々の共通の願いでありましょう。

新型コロナウィルスに関する様々な情報が錯綜して、世界中の人々を巻き込んでいます。
感染症に対する異様な状況を伝えるマスコミやメディアに触れて恐れおののくばかりでは、ウィルスに負けてしまいそうです。
よく言われているのが「正しく、恐れる」という言葉。
人類が生きていく上で、ウィルスと絶縁することは不可能なことかもしれません。

今回の新型コロナウィルスは人々に様々な変化をもたらしています。
”STAY HOME”のスローガンのもとで、家の中で過ごすことの新たな取り組みに、これまでとは違った価値感を抱いた方もいらっしゃるでしょう。
「三密」「ソーシャル・ディスタンス」「手洗い・うがい」「消毒」など、これらのキーワードによって、日常の暮らしに取りいれることの大切さをあらためて認識させられました。

また、マスク不足に陥り、手作りマスクを創り出す人々の創意工夫には感心させられます。
それから、デマ情報による紙類などの物資不足に、新たな不安感を抱かなければならない時代を迎えました。

今度の新型コロナウィルス感染の状況に酷似しており、予言書とまで言われている作品があります。
高嶋哲夫氏の小説『首都感染』(講談社、2010年、のち講談社文庫、2013年)です。
致死率60%の恐ろしいウィルスが中国の雲南省で発生して、世界中の人々に感染し、ワクチンも薬もなく死に至らしめて拡大していく様相を、今から10年前の2010年12月に小説として発表されました。
講談社創業100周年の書き下ろし作品です。

20××年の6月、中国の北京市で開催されたサッカーのワールドカップの大歓声から物語は始まります。
しかし、この華やかなスポーツイベントの蔭では、恐ろしいことが起きていました。
中国の村がいくつもなくなるほどの強い毒性のあるウィルスが拡大していっているのです。
H5N1新型インフルエンザが世界中に猛威をふるいます。

日本人の元WHOのメディカル・オフィサー、感染症対策の専門家で、医師の瀬戸崎優司が主人公となって、日本のウィルス対策に取り組みます。
この小説は単なるウィルスに関するテーマだけではなく、瀬戸崎医師の人生の物語でもあります。
彼の周辺を取り巻く人物たちとの交流も描かれており、ウィルスを封じ込める対策の物語であると同時に、様々な出会いと別れを体験している主人公を魅力的に中心におき、読者を最後まで引きつけます。
そして、恋愛小説でもあります。

日本の首都東京にも強毒性のウィルス感染者が発生して、いよいよ東京を封鎖するという現実が突きつけられます。
官邸、官僚、WHO、ワクチン開発者、医療従事者、製薬会社などが抱える問題が整理されています。
瀬戸崎医師は彼らの間を往来して、自己の抱える過去に苦しみ、悩みながらも前に進むのです。
国民レベルでは、活動の自粛の要請を受け、個々人でウィルスを体内に入れないための努力をしなければなりません。

凛は、この作品と向き合っている時間は、まるで現実社会を活字で再認識しているのかと錯覚するほど、フィクションとノンフィクションが交錯するという独特な気分に陥りました。
ウィルスの基本的な勉強にもなりますので、是非お勧めしたい一冊です。

ところで、高嶋哲夫氏は預言者なのでしょうか?
この作品を10年前に発表するとは、なんて先見の明がある作家なのでしょう!

文庫本の解説の成毛眞氏(書評サイト・HONZ代表)によると、高嶋氏の作品の年表と実際に起きた自然災害が掲載されています。
そこには成毛氏を「未来のノンフィクション」(同書、580頁)として読ませたことが明記されています。

高嶋氏は、1979年に、日本原子力学会技術賞☆彡を受賞されています。
1994年に、小説『メルトダウン』(講談社、2003年、のち講談社文庫、2008年)で、第1回小説現代推理新人賞☆彡を受賞されています。
1999年には小説『イントゥルーダー』(文藝春秋、1999年、のち文春文庫、2002年)で、第16回サントリーミステリー大賞☆彡・読者賞☆彡のダブル受賞に輝いていらっしゃいます。
他にも受賞歴があり、大変ご活躍されています。

世界中が新型コロナウィルスの終息を願ってやみません。
このような現実の社会に、瀬戸崎医師のようなヒーローが出現して欲しいと願うのは、凛だけではないでしょう。

まずは手洗いとうがいの励行、マスクの着用、人混みを避けること、飛沫感染、接触感染などに気をつけること、コップやタオルなどの使い回しは避けること。
つまり、感染症にかかりにくするための衛生の基本を一人一人が守ることが大切であると、この作品を読んで再認識した凛です。
あなたと共に気をつけていきましょう。

次は一体、この日本や世界で、何が起こるのだろうかと、高嶋氏の近著の作品が大変気になる凛でした。(^o^)

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(日本語)文庫-2013/11/15高嶋哲夫(著)
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