2020年9月4日金曜日

老境とは

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださりまして、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

凛からあなたに二つの質問があります。

まず、一つ目の質問です。
あなたは年齢を感じたことがありますか。

当たり前ですが、人は誰でも年齢を重ねます。
「最近、疲れやすいなあ。目もかすんできて、小さい文字が見えにくいよ。髪も白くなってきたし、肩こりや腰痛もあるし、膝だって最近痛みだした。もう年だな……」
などと思うことはありませんか。

あなたは、ご自分の老後をどのように過ごそうとお考えでしょうか。
「どうせ自分は長生きしないよ」
などと口癖になっていらっしゃるあなたは、今の医学は日進月歩で進化していますので、案外そのようにはならないものなのです。

次に、二つ目の質問です。
あなたは一日の時間をどのようにお使いですか。

凛は、朝起きて、夜に眠るという一般的な生活時間帯の概念とは若干異なる過ごし方をしています。
凛のりんりんらいぶらり~は、夜の時間帯、あなたの眠る前のひとときに、おくつろぎいただけるようにとつとめています。
凛がどのような一日を過ごしているのかは、あなたのご想像にお任せいたしますね。

さて、人は老境に入ると、どのような心境で動き、一日をどのように過ごしているのでしょうか。
特に、日本人のご高齢の男性のご老人ですが、凛には少しわかりづらい世代であります。
現代のご高齢の男性は、随筆である鴨長明著の『方丈記』や吉田兼好著の『徒然草』に通じるものがあるのでしょうか。

凛が街で見かけるご高齢の男性方も、大抵お一人で行動されていらっしゃるようです。
無口な方が多いですし、苦虫を噛みつぶしたようなお顔を拝見すると、あら、怒っていらっしゃるのかなと、気軽に話しかけにくいようなイメージがあります。
時代劇に出てくるような武将を想像して、何だか近寄りがたくて、話しかけると説教されそうだというような、とっても気難しい印象を凛が勝手にもっているのかもしれません。

時には、ぶつぶつと何やら独り言を言いながら、ふらふらと歩いていらっしゃる方も見かけます。
駅前の居酒屋などでは、まだ陽があるうちから、お一人でほろ酔いの御仁もいらっしゃいますね。

これに比較して、ご高齢の女性陣は、お一人さまだけでなく、団体で行動されていらっしゃる方々もよく見かけます。
女性は年齢に関係なくお喋りが好きですし、話し出すと止まらない方が多いですね。
皆さん、とても華やかにお洒落して、元気にお買い物を楽しんでいらっしゃいます。

「老境」という言葉が合うのは、男性のご高齢者のように凛は思います。
高齢化社会の日本において、異なる世代が老境に入った方の心境や心理状態を知ることは、今後の日本を支えるためにも、また個人においても、大切なことであろうと凛は考えます。
世代間の断絶を無くして理解できることは、日本や個人にとって有益なことではないでしょうか。
決して難しく考えずに、読んでいて、ああ、とっても楽しいなあと、気軽に読めてしまう「老境」を綴った小説があります。

京極夏彦氏の『文庫版 オジいサン』(角川文庫、2019年)です。
この小説は、2011年に中央公論新社から『オジいサン』のタイトルで単行本で刊行されました。
2015年、中公文庫から同じ『オジいサン』のタイトルで文庫本が刊行されています。
それを京極氏が加筆・修正し、『文庫版 オジいサン』にタイトルを変えて、出版社も変わり、KADOKAWAからの刊行となっています。

京極夏彦氏は百鬼夜行シリーズの第一作である小説『姑獲鳥の夏』(講談社ノベルス、1994年、講談社文庫、1998年)がデビュー作で、映画や漫画にもなっています。
あなたも妖怪や魑魅魍魎のおどろおどろしい表紙が書店で平積みされているのをご覧になられていらっしゃるのではないでしょうか。

恐ろしくて怖いイメージの京極氏の作品とは全くかけはなれた現代のご高齢の男性が、一人でベンチに座っている表紙の文庫本を近所の書店で見たときには、凛は思わぬ発見をしたような心境に至りました。
ご高齢とはいっても、ジーンズかと思われるズボンを履き、若さも感じられます。
その男性は、どこか遠くを見つめているようでもありますし、何か思いにふけっているかのようでもあります。

そして、文庫本の帯には、解説が宮部みゆき氏であると紹介されているではありませんか。
「すごく面白い。続きが読みたい!」と。
そして帯には「なにも起きない老後。でも、それがいい。」
「一番好きな京極作品の声、多数!」

凛はすぐに文庫を手に取り、表紙をめくりました。
「老境」と筆で書かれた文字が目に入り、今度はベンチに二人のご高齢の男性が座って、それぞれ違う方向に顔を向けています。
京極夏彦氏の書字で書かれたお名前と篆刻印もあります。

奥付を見ると、令和元年(2019年)12月に初版が発行されて、令和2年(2020年)2月にはすでに3版となっていました。
やはり京極作品は人気があるのがわかります。
勿論、凛はそのままレジに進みました。

さて、ベンチに座っている表紙の主人公の72歳の益子徳一さんは、定年退職後、公団で単身世帯で暮らしています。
未婚ですから、お子さんやお孫さんはいらっしゃいません。
現役時代のお仕事の職種などもよくわかりませんが、真面目に定年まで勤めあげられたことはわかります。
この徳一さんは、非常に真摯にものごとを突き詰めて考えるお方でして、その思考の過程がとても長く、詳しく描かれており、非常に秀逸です。
京極氏の想像力を駆使されての徳一さんでありましょう。

目次を開きますと、
七十二年六箇月と1日 午前5時47分~6時35分
七十二年六箇月と2日 午前10時26分~53分
七十二年六箇月と3日 午前9時50分~10時42分
七十二年六箇月と4日 午後4時38分~5時16分
七十二年六箇月と5日 午前11時2分~午後0時27分
七十二年六箇月と6日 午後1時14分~45分
七十二年六箇月と7日 午後2時2分~58分
解説 宮部みゆき
となっていることから、徳一さんの72歳と半年過ぎた一週間の出来事が、あらゆる時間帯で描かれていることがわかります。
時間の指定が分単位で細かいのは、帯にも書いてあるように、徳一さんの日常が非常にまったりとしていることを示していると考えられます。

ところで、「オジいサン」と、片仮名の間の「い」だけが何故に平仮名なのかは、あなたが読まれてからのお楽しみにとっておきましょう。

ここで作品について、着目した点があります。
作中の益子徳一さんは72歳ですが、現在の2020年の72歳とは明らかに世代が異なる点です。
この作品は2011年に単行本で刊行されました。
ということは、その前にご執筆されたことになりますから、益子徳一さんは現在は81歳前後になっていらっしゃいます。
したがって、徳一さんは戦後生まれの団塊の世代よりも年上となりますので、現在の72歳の方々とは、テレビや新聞、電話などの情報収集や伝達に関する認識などにはギャップがあるだろうと凛は考えます。

作中には、田中電気の2代目が折々に顔を出してきます。
日本のテレビ放送が、アナログから地上デジタルテレビ放送に切り替わったのが2011年7月24日ですから、作品はその前の出来事が描かれています。
2代目は、徳一さんにテレビの買い替えを進めますが、徳一さんはなかなか首を縦にふりません。
この二人のやりとりが面白くて楽しめますよ~ (^○^)

徳一さんの日常の中で、凛が特に興味をもったのが、お昼ご飯に卵料理をする場面です。
そのときの徳一さんの心理状態が事細かく描かれています。
うん、これって、あるある、もしかしたら京極氏もそうなのかしらと、凛は勝手に想像しながら読みました。
徳一さんの老境について、当時40代だった京極氏の想像力の結集がこの作品に表れているのでしょうか。

京極夏彦氏は、1996年、小説『魍魎の匣』(講談社ノベルス、1995年、講談社、2004年、講談社文庫、2005年)で第49回日本推理作家協会賞(長編部門)☆彡を受賞されました。
また翌年の1997年には小説『嗤う伊右衛門』(中央公論社、1997年、中公文庫、2004年)で第25回泉鏡花文学賞☆彡を受賞されました。
2002年、小説『覗き小平治』(中央公論新社、2002年、角川文庫、2008年)では、第16回山本周五郎賞☆彡を受賞され、第118回直木賞候補となっています。
そして、2003年には、小説『後巷説百物語』(角川書店、2003年、角川文庫、2007年)で第130回直木賞☆彡☆彡を受賞されました。
さらに、2011年、小説『西巷説百物語』(角川書店、2010年、角川文庫、2013年)で第24回柴田錬三郎賞☆彡を受賞されています。
他にも多くの作品を受賞されており、ここでは書ききれないほどのご活躍をされてます。
また、映画化やコミックにもなっており、コアな京極ファンが多いです。

京極氏は、読者への配慮が素晴らしく、一文が頁をまたぐことがないように、必ず改行して構成されています。
この作品でも加筆修正されておりますが、一文が必ず頁内に収まっています。
書店や図書館で、是非京極氏のこだわりをお確かめくださると納得できるかと思います。
そのため、お豆腐のようにま四角で分厚い本でも、読者に優しい京極氏を堪能できるようになっているのだろうと凛は思います。
電車の中で、ころころとしたま四角の分厚い本を読んでいる若い女性を見かけたとき、カバーをかけていても、すぐに京極氏の作品だとわかるくらいです。

そして、巻末の宮部みゆき氏の解説が、また素晴らしいのです!
宮部氏がどんな状態のときに、この作品を読まれたのかが丁寧に書かれています。
これを読むと、ますます益子徳一さんのことが気になってたまらなくなります。
当代の売れっ子作家である大沢在昌氏、京極夏彦氏、宮部みゆき氏の三人で「大極宮」を結成されていらっしゃいますが、本当に仲がおよろしいようですね。(^o^)

熱心な京極ファンをはじめ、多くの読者に愛されている益子徳一さんには、どうかこのままお元気でいらして欲しいと願ってやみません。
徳一さんは凛の心の中のオジいサンです。
徳一さんの律儀で真摯に暮らしを営まれている姿には、あなたも感動ものですよ~

今夜も凛からあなたにおすすめする一冊でした。(^o^)

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2020年8月24日月曜日

うなぎは真剣にいただこう!

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
とともにどうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたはうなぎがお好きですか?
凛からの質問は、生物の分野のうなぎの生態についてではなく、もちろん食べ物としてのうなぎ料理のことです。(^○^)

凛はうなぎ料理が大好きです。
店先の店頭でうなぎをジュージューと焼いている煙と香り!
ああ、今すぐにでもうなぎ屋さんに行きたい!と思う凛であります。

うなぎは土用の丑の日だけでなく、他の日でも食べるものでしょう。
デパ地下やスーパーでも売られていますが、昨今はうなぎも国産のものは随分高騰しています。
なかなか庶民の口には簡単には入らない格別な食材ですね。

しかし何と言っても、うなぎはやはりうなぎ屋さんでいただくのがよいのではないでしょうか。
とっておきのうなぎ料理をいただくのであれば、思い切り奮発して極上のメニューをいただきたいものですね。
今年も残暑厳しき折、夏バテ解消にうなぎをいただいて精をつけたいところですね。

凛が久しぶりに訪れた某商店街の書店で、数冊だけ平積みされていた文庫本の表紙、これがまたうな重のリアルな写真でして……。
凛がその文庫本を手にして、レジに進んだ理由が二つあります。

一つ目の理由は、リアルなうな重の写真が他の文庫本よりもキラリと光彩を放ち、ジュワリと即座に凛の胃袋に反応したことです。
二つ目の理由は、写真があまりにもリアルなため、うなぎのお料理の紹介本なのかと思いきや、さにあらず、うなぎに関連した連作五篇の小説であったから、読んでみたいと思ったことです。

その文庫本とは、加藤 元(かとう げん)氏の小説『うなぎ女子』(光文社文庫、2020年)です。
2017年に光文社から単行本で刊行されています。

凛が購入した文庫本初版の帯には、「八ツ目や にしむら」の店主である松本 清氏のご推薦のお言葉「日々の想いも、おいしくする"うなぎ"。うな重片手に、この一冊!」と掲載されているではありませんか。
うなぎ専門店の人気店店主のご推薦とあらば、これはもう読まなくてはいけません。

連作で五つのお話が掲載されています。
第一章は、「肝焼き」
第二章は、「う巻き」
第三章は、「うざく」
第四章は、「うなぎの刺身」
第五章は、「うな重」
ざっと目次を見ただけで、うなぎが食べたくなる気持ちがさらに膨らみます。

これらの五つのお話は、ある日のうなぎ屋『まつむら』に訪れる五人の女性たちの物語です。
彼女らに共通するのが某男性でして、彼をめぐっての愛憎劇、憧憬、友情など、彼女らの様々な場面にその男性が関わります。
『まつむら』の中で、客として時間差で進んでいく物語でありますが、それぞれの人生における過去が描かれています。

読みやすい文体で、会話も現実的で入りやすいですが、内容は相当深く、中には刺激的なえぐいお話もあります。
登場人物の日常的な背景に、等身大に思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、かなりシュールな設定の章では、「ええ?まさか!そんなことがあるの?」と驚かされる場面もありますよ。

第四章まで読み進むうちに、なるほど、そうなのかと、作者がかけた罠を想定していくのですが、これが読書の醍醐味でもあります。
読者は、作品を読解しながら、登場人物の背景に存在する作者と対峙しているのです。

最後の章で、連作小説の全体像がわかります。
タイトルの『うなぎ女子』の意味も納得できるという構図になります。
そして、また最初の第一章を読み返すと、全てが円環となってつながります。

この作品は、東京のうなぎ屋さんで展開しうるお話だと凛は思います。
つまり、作中の女性たちは東京で一生懸命にそれぞれの人生を重ねている人たちです。
そして、彼女らに関わっている某男性もまた東京で自己を模索しながら生きているといえましょう。
なかなかどうして、男女ともにそれぞれの登場人物が魅力的でもあり、また蠱惑的でもあります。

この作品には、随所に或る有名な文学作品が出てきますが、もうひとつの根幹を成していると凛は思いました。
その文学作品に対する敬愛が作品全体にこめられています。
その文学作品に関する女性についても、続編として書いて欲しいなと凛は思いました。

しかし、いちばんの主役は何と言っても「うなぎ」ですね!
うなぎは滅多に食べられない高級な食材で、とっておきのおご馳走であるからして、だからこそ、彼女らはうなぎ料理に真剣に向き合います。
それも『まつむら』のうなぎでないといけないと、彼女らは言うのです。

ああ、凛も読んでいる間中からうなぎ屋さんに行きたくなりました!(^o^)
そういえば、凛の親戚がいる九州の福岡県には、筑後地方の「うなぎのせいろ蒸し」といううなぎ料理が有名で、柳川市には多くのうなぎ料理店が集中しています。
凛は親戚の家を訪問した折、柳川市のうなぎ屋さんでせいろ蒸しをいただきました。
うな重とはまた違った食感で、大変美味しかったことを覚えています。

作者の加藤 元氏は、2009年、小説『山姫抄』(講談社、2009年、講談社文庫、2013年)で第4回小説現代長編新人賞☆彡を受賞されて、小説家デビューを果たされました。
多くの作品を執筆されています。

加藤氏はさまざまな職業を体験されたことが、今回の『うなぎ女子』で活かされていると凛は思いました。
下積み、貧困、親の離婚、再婚、親の蒸発、転職、起業、突然死、そして、犯罪……。
この作品には、現代日本社会の断片がリアルな表現で描かれています。

濃厚なうなぎ料理に対して、これらの暗いテーマをあっさりと描く作者の力量はお見事です。
その過程は、巻末のあとがき」加藤氏が説明されています。
ふっくら、ほこほこし過ぎず、ときにはほろ苦くもあり、甘辛いタレがまったりとあなたの舌を刺激します。

また、文庫本巻末の「解説」には書評家の吉田伸子氏が担当されていて、凛と同じく「うなぎが食べたくなる!」と述べておられますよ~
吉田氏の書き出しに注目してくださいね。
きっとあなたも同感でしょう。

今夜は、うなぎ料理がお好きなあなたへの贈り物です。
読了した後は、あなたも「うなぎ屋さんへ直行!」となること間違いなしです!

うなぎ屋さんで他のテーブルに座っているお客さんをきょろきょろと観察しないようにしたいものですね。
うなぎの生命をいただくことに感謝をして、あなたも真剣にうなぎ料理と向き合っていただければ、胃袋だけでなく、必ずやあなたの心を満たしてくれましょう。
そして精をつけて、明日への糧にいたしましょう。(^_^)v

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^O^)/

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2020年8月14日金曜日

隠れ家夜食カフェに行きたい!(その1)

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
とともにどうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたには大切にしたい本がありますか。
何度も読み返しては、その本の世界に浸っていたい。
それは小説だけでなく、How To本だったり、専門書であったりといろいろでしょう。
傍らにいつもその本があれば安心できる、あなたの心の見守りグッズのような役割を担っている友人のような本。

凛にも大切にしている本があります。
絶対に手放したくない本は何冊もあります。

例えば、小説ですと、主人公にまた会える楽しみがあります。
その本を手放したら、とても大切にしている親友と別れてしまう寂しさがまとうのではないかと。
その寂しさには耐えられず、いつも読まなくても、凛と同じ空間にいてくれるという存在に対する安心感には代えられないのではないかと、凛は思うのです。

紙の本は保管場所が必要ですし、重くて嵩張るので、収納の点で考えてしまいますよね。
特に、単行本や専門書ですとそれは顕著です。
しかしながら、手放せない、手放したくない、いつまでも大切にしていたい本は、その本が放っている価値感という点で別格です。

凛がよく利用している大型書店の単行本の小説のコーナーに、長い期間、並べられている本があります。
その本はシリーズになっていて、全部で4巻、仲良く横に並べられています。
まるで書架の指定席のような、同じ棚に並べられています。
指定席になっているのは、売れないからその場所から本を動かさないということではないのです。
売れているから、或いは、書店員さんがおすすめしたいから、または出版社の意向もあるのでしょうか。
とにかく目立つところに「皆さん、私の世界を楽しんでね」というように本たちが主張しているのが窺えます。

それらの本たちは、シリーズの第1巻の刊行から既に5年も経過しているのに、文庫化されずにずっと単行本のままなのです。
出版不況と言われて久しい出版界において、単行本で増刷されている本たちです。
出版社の事情もあるのかもしれませんが、このシリーズ本が多くの読者に愛されていることがわかります。

その第1巻の本が、古内一絵氏の小説『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(中央公論新社、2015年)です。
凛が持っている本は、2020年の2月発行の12版です。

凛はその大型書店を訪れる度に、この本がずっと気になっていました。
正直言いますと、いつかは文庫本になるのだろうと思っていたのです。
それがある日、いつものように大型書店のそれらの本の指定席を訪れて、第1巻を手に取ると、限定数の特製のポストカードが特別に封入されているのがわかり、得した気分になったことが購入の決め手となりました。

限定……。
この言葉にとっても弱い凛です。(^-^;
表紙と同じ絵のポストカード。
何て美味しそうな野菜のお料理の絵でしょう!
見ただけで心も身体もほっこりしてくる感じがいたします。

この作品は、書き下ろしとなっています。
初版は2015年の11月25日の刊行となっていますので、著者の古内一絵氏がご執筆されたのはその年か、少し前になるでしょう。
このことを念頭におきますと、読み進んでいくうちに、なるほどと見えてくるものがありました。

時を少し遡ってみましょう。
2020東京オリンピック開催が決定したのが、2013年の9月7日でした。
国際オリンピック委員会がブエノスアイレスで、2020年の夏のオリンピック・パラリンピックに東京の開催地を発表しました。
1964年から56年ぶり、東京での開催は2度目とあって、ビックなニュースでした!
そこから東京都の再開発が進みます。
生憎、今年は新型コロナウィルスの関係で、開催は来年に延期となり、57年ぶりになりますが……。

元エリートサラリーマン、今はドラァグクイーンのシャールさんが営んでいる、東京の某駅の改札口から商店街を歩き、路地裏に入った某場所の隠れ家夜食カフェ「マカン・マラン」。
昼間はダンス用のドレスを受注、縫製して販売しているお店ですが、夜になると夜食カフェに変わります。
「マカン・マラン」の開店は不定期ですので、まずは、この場所との出あいにご縁があればご常連さんになること間違いなしでしょう。
しかし、ご縁がなければ、ただの路地裏の迷い人で終わってしまいます。

悩めるお客さんのために、シャールさんの手作りで提供してくれるメニューは天下一品!
とっても美味しそうで、胃やお腹だけでなく、心も満腹にしてくれるお料理に、凛も訪れてみたいなあと思わずにはいられませんでした。
ご縁は大事にしたいものですね。

第1巻には、四つのお話が描かれています。
第1話は、「春のキャセロール」
悩める40代キャリア女性の早期退職の肩たたきにあうかもしれないという不安は、如何にして解消されますでしょうか。

第2話は、「金のお米パン」
中学生男子の突然の食生活の変化と、生徒が通学する学年主任の男性の先生とのふれあいにほろりとします。

第3話は、「世界で一番女王なサラダ」
20代の女性の下請けライターの仕事に対する悲哀と本音が交錯していきます。

第4話は、「大晦日のアドベントスープ」
みんな、シャールさんが大好きなのです。
兎にも角にも、シャールさんに元気になってもらわないといけないのです。

凛が持っている12版の帯には、「思いきり泣きたい夜にいらしてください」と書いてあります。
「ここは"運命が変わる"夜食カフェ」とも書いてありますよ~
「マカン・マラン」のシャールさんに出会えて、シャールさんの手作りの夜食メニューをいただけたら、あなたや凛の運命はどのように変わるのでしょうか。
作中には、食材、レシピの説明も丁寧に書いてあります。

古内一絵氏は、2010年、『銀色のマーメイド』(中公文庫、2018年)で、第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞☆彡されて、翌年、作家デビューをされました。
この作品は、『快晴フライング』(ポプラ社、2011年、ポプラ文庫、2013年)で刊行された後、改題、加筆・改稿されています。
2017年、『フラダン』(小峰書店、2016年、小学館文庫、2020年)で、第6回JBBY賞(文学作品部門)を受賞☆彡されています。
作家デビューされる前は、映画会社に勤務、退職後、中国語の翻訳家としてご活躍されるという経歴をお持ちです。

文体は大変読みやすく、登場人物に親しみがわく設定になっています。
また、主要な漢字にルビがふってあるので大変読みやすく、幅広い年代の読者層への配慮が窺えます。
しかし、内容は大変深く、人生の悲喜こもごもが丁寧に描かれていて、どの世代にも心にズキンと響いてくるのではないかと凛は思います。

帯には、「第1位 読書メーター OF THE YEAR シリーズランキング」と出ています。
読者にずっと大切にされている幸せな本というのがわかりますねえ。

『マカン・マラン』シリーズは、第4巻まで続きます。
凛のりんりんらいぶらり~では、今後、1巻ずつご紹介していく予定です。
しかし、この企画はシャールさんの隠れ家夜食カフェの「マカン・マラン」と同様に不定期ですので、いつ続編のご紹介が出てくるかは、今後のお楽しみにということで、末永くご愛顧よろしくお願いいたします!(^_-)-☆

あなたも泣きたい夜には「マカン・マラン」へ。
個性的なシャールさんが、あなたの話をとことん聞いてくれて、あなたに合ったとっておきのメニューを提供してくれるでしょう。
思い切り悩みを吐き出した後は、もう、泣きません。

それに、食事の大切さがわかります。
身体に優しい食事はあなたを笑顔に導いてくれます。
そして、あなたも凛も、この本で元気になりましょう!

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^o^)

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2020年8月4日火曜日

これが現実になったら

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にお越しくださり、ありがとうございます。
とともにどうぞおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたが暮らしている日々は平和でしょうか。
少なくとも文学と親しんでいるのは平和な証拠だといえましょう。
誰しもが平穏に暮らしていきたいと願うのは当然のことでしょう。
しかしながら、この地球上のどこかで争いごとが起きているのが現実でしょう。

今夜も凛のりんりんらいぶらり~を楽しんでくださっているあなたのおうちの内外は静寂でしょうか。
忙しかった一日を終えて、ほっとしていたい夜、これから眠りに入り、どんな夢をみましょうか。
明日は今日よりももっと快適な一日を過ごせるようになっていこうという願いをこめて、眠りに入るのではないでしょうか。
そして、ぐっすりと眠った朝は、心地よく朝日を浴びて、これまでと同じような一日がまた始まるという期待感でいっぱいになることでしょう。

一日24時間のうちの3分の1は睡眠にあります。
凛も平和な一日を過ごしたいと思っています。
確実な明日の幸福を目指して眠りたいですね。
快適な眠りは明日への糧となり、希望をもって明日へとつないでゆきます。(^o^)

ところが、そうではない世界を描いた小説があります。
朝、目覚めたら、とんでもないことが起きていて、あなたが住んでいる国家に戦争が始まっていたというお話です。
つまり、本人が知らない間に、昨夜とは全く違う世の中になっていたのです。
もしあなたが眠っている間に、国家で戦争が始まっていたとしたら……。

今回は、そんな誰も体験したくないであろう小説をご紹介しましょう。
それは不可思議な小説ともいえましょう。

中村文則氏の小説『R帝国』(中公文庫、2020年)はまさに近未来のSF小説、そして戦争を描いた小説です。
2017年に中央公論新社から単行本で発刊されています。

この作品は、第一部と第二部から構成されています。
小説では書き出しが大切であると言われます。
第一部の冒頭は、まさに文豪、川端康成氏の『雪国』(岩波文庫、2003年、新潮文庫、2006年、角川文庫、2013年など)級のものだろうと凛は思いました。
凛は最初の一行でその世界に引き寄せられてしまいました。

R帝国という架空の島国の国家の最北端のコーマ市に住む青年の矢崎は、ある朝、目覚めたら、国民としてR帝国に戦争が始まったことを知ります。
隣国のB国に宣戦布告をしていて、彼が目覚めたときには既にB国の核兵器発射準備を察したR帝国が空爆をしていました。
HP(ヒューマン・フォーン)という、現在のスマホをもっと進化させた人工知能搭載の機械から映し出された国営放送で、彼はそのことを知ります。
"党"からの広報が真実なのか、否か。

矢崎が住むコーマ市は、あれよと言う間もなく、Y宗国からの攻撃を受けます。
コーマ市民が入り乱れ、逃げまどう姿が画面に映し出され、R帝国の国民たちを震撼させますが、国民には自分たちのために一部の国民が犠牲になるのは仕方がないという気持ちが生じます。
「抵抗」という言葉は、R帝国では既に死語と化していることを悟る場面に、矢崎は遭遇します。

かつて存在していたGY国という国家から分裂したG宗国とY宗国が戦争をしていました。
そのY宗国の女性兵士となったアルファの壮絶な過去の体験が綴られます。
YP-Dという人工知能の兵器が容赦なくコーマ市の建物や市民たちを襲います。
「抵抗」ができない状態で、矢崎はどのように動いていくのでしょうか。

もう一人、栗原という男性が"L"という地下組織のサキという女性と出会います。
彼は、R帝国でただ一人の野党議員である片岡の秘書を務めています。
栗原の周囲に不穏な動きが始まります。

第二部では、R帝国の国民の肉声に迫ります。
一般男性、兵士の男性、一般女性の各人の本音が吐き出されています。
情報、フェイクニュース、SNS、欺瞞、自己防衛、他人への攻撃、真実、虚構、複雑な人間関係、子育て……。
凛は、厳重に管理されたR帝国において、彼らの肉声のどこまでが本音なのだろうかと思いました。
そもそも肉声を誰が聞き出しているのでしょう。

栗原と矢崎の過去から、彼らの運命は如何に……。
そして、R帝国はどうなるのでしょうか。

凛は、三点について着眼しました。
第一点目は、人間が生死がかかる極限の状況におかれたとき、その人の本来もつ本性が表れることです。
エゴ、嘘偽り、裏切り、諦め、優越感、敗北感、自己陶酔など……。
上辺や綺麗ごとだけでは済まされない人間の深層の部分、中村氏はこれを見事に描き切っています。

第二点目は、技術の革新的な進歩です。
現在よりもさほど遠くかけ離れた未来の話ではないものが出てきます。
その中で、凛は三つの技術に注目しました。

一つ目は、ヒューマン・フォーンと呼ばれるHPです。
HPは所有者の性格を判断して、自ら考えます。
状況を判断して、自ら電源をオン・オフすることができます。
所有者に指示することも頻繁にあり、助ける面だけでなく、逆にやっかいな面も持ち合わせています。
必ずしも所有者に従順でないところが、人間的であるともいえます。

二つ目は、無人タクシーです。
勿論、画像で記録され、通信されています。
利用者が有人タクシーとの共用をしているところが、数年先には実現しているかもしれないと思った凛です。

三つ目は、YP-Dのような人工知能搭載の兵器です。
これに関しては、凛には小説を通して想像するしかありません。

第三点目は、個人としての幸福についてです。
国家と国民との関係において、幸福を追求していくには各人がどうしたらよいのでしょうか。
人間が生きていくためには何が必要なのでしょうか。

凛が持っている文庫本の初版の帯には、「キノベス!2018 第1位」「アメトーーク!『読書芸人』で紹介」「読売新聞、毎日新聞等で紹介」と掲載されており、太字で「各メディア大絶賛」と書いてあります。
文庫の巻末には、中村文則氏の解説「文庫解説にかえて──『R帝国』について」が掲載されており、読者に向けて、より考えさせられる内容となっています。

以上、まとめますと、さほど遠くはない近未来社会において、人間の幸福と尊厳を追求するためには、「今」をどのように考えて生きていけばよいのかということを、中村氏がこの作品を通して提案しているのではないかと、凛は考えました。

作者の中村文則氏は、2002年、小説『銃』(新潮社、2003年、新潮文庫、2006年、河出文庫、2012年)で、第34回新潮新人賞☆彡を受賞され、作家デビューされました。
2004年、小説『遮光』(新潮社、2004年、新潮文庫、2010年)で、第26回野間文芸新人賞☆彡を受賞されました。
2005年、小説『土の中の子供』(新潮社、2005年、新潮文庫、2007年)で、第133回芥川賞☆彡☆彡の受賞に輝きました。
2010年、小説『掏摸<スリ>』(河出書房新社、2009年、河出文庫、2013年)で、第4回大江健三郎賞☆彡を受賞され、英訳『The Thief』はアメリカの『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の2012年同ベスト10小説☆彡に選ばれました。
ほか多数の受賞歴があり、また、多くの作品が翻訳されています。

今回の作品は、凛がこれまでりんりんらいぶらり~でご紹介いたしました作品とは読後感が少々異なるかもしれません。
人は誰しも幸せに生きることを願っているものと思います。
今夜もぐっすり眠れて、目覚めのよい明日を迎えるためには、毎日が幸福でないといけませんね。
幸福とは何でしょうか。
あなたも凛も、そのことをしっかりと考える必要があるのではないでしょうか。
そのようなことをこの小説を通して考えてみるのもよいのではないかと、あなたに凛からの一案です。

今夜もあなたにおすすめの一冊でした。(^-^)

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(日本語)文庫-2020/5/21中村文則(著)
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2020年7月24日金曜日

ラジオはお好き?

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたはラジオをお聴きになられていらっしゃいますか。
とっておきのお気に入りのラジオ番組がありますか。

凛にも好んでよく聴いているラジオ番組があります。
ラジオはテレビなどの映像とは違って、聞き流しながら作業ができるのがいいですね。
また、パーソナリティのリスナーの一人一人に対する語り口が、より身近に感じられることがラジオの良い点として挙げられます。

凛は、ラジオで音楽を聴くのが好きです。
凛は以前から洋楽が好きでしたが、最近は昔流行った日本の音楽もいいなあと思うようになってきました。
その理由は、記憶に擦り込まれたメロディが心地よくて、気軽に口ずさむことができるからでしょうか。

昨今は様々なメディアが出てきて、昔のように地上波テレビを家族一緒に団欒として視聴することは少なくなってきたのではないでしょうか。
それには、経済の発展とともに、家族の在り方に変化が生じてきていることも挙げられましょう。
しかし、今回の新型コロナウィルスの影響で、リモートワークやオンライン授業などが取り入れられ、家庭内での過ごし方に変化が生じてきているようです。

現在は、パソコンだけでなく、スマートフォン、タブレット型端末など、様々な通信機器があります。
それに伴い、インターネットによるYouTubeなどの動画サイトにも随分といろいろなものが出てきました。
これから5G全盛の時代に突入しますので、これらの分野はますます発展していくでしょう。

ラジオの世界も、放送と同時刻に聴くだけではありません。
聞き逃しのないように録音する方法もあります。
それから、ポットキャスティング、radikoなどのアプリなどを用いて、スマートフォンやパソコンで聴ける時代になりました。
ワイドFMになって、AM局の音質が格段と良くなりました。

今、かかっているこの曲のタイトルは?アーティストは?
な~んて疑問は、瞬時に番組のホームページで確認ができます。
その曲が入っているアルバムもわかりますし、インターネットで即時に購入もできます。

以上、凛は技術的な進化を中心に書きましたが、本当に便利な世の中になりましたね。(^_^)v

このようなラジオとのつながりを描いた小説が、原田ひ香(ひか)氏の『ラジオ・ガガガ』(双葉文庫、2020年)です。
2017年に双葉社から単行本として刊行されました。

凛が持っている文庫本の初版の帯には、「誰にでも一人で抱えきれない夜がある」と出ています。
帯には「ラジオ小説」と紹介されていますが、「ラジオ小説」とは何だろう?と、凛がよく利用している近所の書店の店頭でこの文庫本を見たときに、とても不思議に思いました。
そして、実際に放送されているラジオ番組が登場するということが、帯からの情報で、凛の興味のアンテナがピピピと反応したのは紛れもない事実です。

さて、この作品は、全6話から成っています。
登場人物たち一人一人が「ラジオ」という媒体に関わって、それぞれのドラマが展開していきます。
それは、現在の番組だけとは限りません。
過去に放送された番組や歌などと向き合う人もいます。

第一話「三匹の子豚たち」は、伊集院光さんのラジオ番組の大ファンという70代の女性のお話です。
彼女には三人の息子さんがいます。

第二話の「アブラヤシのプランテーションで」では、異国で心機一転を図った日本人男性の話。
昔ラジオで聴いた歌が!

第三話「リトルプリンセス二号」では、ラジオドラマについて描かれています。

第四話「昔の相方」は、タイトル通り、漫才コンビの昔の相方だった人との関わり方が描かれています。

第五話「We are シンセキ!」は、中学二年生の女子たちの物語です。
某ラジオ番組に耳を傾けている女子中学生たちはどんな心境で聴いているのでしょうか。

最終話「音にならないラジオ」は、ラジオドラマ作家の話です。

以上、この作品の登場人物たちは、それぞれのラジオとの関わりを、明るく希望の星として捉えたり、または辛い媒体として重くのしかかっていたりと、実に様々です。
ラジオを通して、それぞれの人生模様が展開されています。
普段BGM代りに聴いているラジオの世界が、こんなに広くて深いものだと改めて知った凛です。

作者の原田ひ香(ひか)氏は、2006年、この文庫に収録されている「リトルプリンセス2号」第34回NHK創作ラジオドラマ大賞の最優秀作☆彡として受賞されました。
それから、翌年の2007年には、小説『はじまらないティータイム』(集英社、2008年)第31回すばる文学賞☆彡を受賞されています。
『ランチ酒』(祥伝社、2017年)、『ランチ酒 おかわり日和』(祥伝社、2019年)など多くの作品があります。

原田ひ香氏は、シナリオライターでご活躍されたことからか、会話文がとても鋭く冴えています。
登場人物が本音で語る部分が多く、読者に寄り添うような形で、凛に迫ってきました。

ああ、そうだよね。うん、そうそう。
なるほど、わかる、わかる。
へえ、そうだったのかあ。
あら、それは知らなかったなあ。
え、それはちょっと違うんじゃない。
などと、登場人物と自由に会話しながら読めますよ~ (^o^)

ラジオの世界があなたにもぐーんと身近に感じられる小説です。
文庫本の表紙の女性は、机に座ってラジオを聴きながら、窓から月明りの夜空の向こうを眺めています。
その光景は、凛も同じかもしれません。

あなたは、暮らしの中で、どのような形でラジオと向き合っていらっしゃいますか。
車の中で、または職場で、それからご自宅で。

凛は、FM東京系の深夜0時からの『ジェット・ストリーム』の6代目パーソナリティの福山雅治さんがゆっくりと語りかけている声をよく聴いています。
凛は、5代目パーソナリティの大沢たかおさんのときもよく聴いていました。
この文庫本の表紙のように、凛も耳に心地よい音楽を聴きながら夜空を見上げています。

あなたも原田ひ香氏の「ラジオ小説」を読んで、ラジオとふれあってみませんか。
あらゆる角度から、あなたに寄り添ってくれる小説です。
ああ、ラジオって何だか落ち着くなあ、とってもいいなあと、新たな発見があるかもしれませんよ。

今夜も凛からのおすすめの一冊でした。(^-^)

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(日本語)文庫-2020/5/13原田ひ香(著)
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2020年7月14日火曜日

日本の文字の始まりを知る

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
とご一緒にどうぞおくつろぎくださいませ~(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

世界中で新型コロナウィルスの影響が続いています。
日本国内では、豪雨で被害に遭われた方もいらっしゃいます。
あなたの生活には変化が生じていらっしゃいませんか。
くれぐれもお身体の管理にはご留意くださいますように。

自粛は解除になりましたが、雨のため、おうちで過ごすことが増えた方も多いのではないでしょうか。
退屈などと感じるのはいかがなものでしょう。
自分と向き合える時間にいたしましょう。

あなたにも、凛にも、与えられた時間は同じ一日24時間。
凛はこれまでと変わらず本とふれあう時間を大切にしています。
本から多くの事柄を学び、考え、そして、時空の旅を楽しんでいます。(^o^)

凛は、どうしたら不安を払拭して、未来に立ち向かう勇気が得られるかを考えてみました。
古代の日本の人たちはどうやって困難を乗り越えてきたのでしょうか。
そこで、日本の文字の始まりについて学び直して、原点に還ってみようと思いました。

何が原点であるかは、個々人の考え方や価値感が違うので、異なると思います。
あなたにとっての原点とは何でしょう。

さて、今回は古代の文学について、お勉強をいたしましょう。
え?寝る前に?と思われているあなた、ご心配要りませんよ。
お休み前のおくつろぎのひとときですので、さらりといきますね。

凛の机の棚にデーンと並べている蔵書から『改訂増補 最新国語便覧』(浜島書店、2009年改定版発行、2017年印刷・発行)を開いてみました。
オールカラーで、大人になっても「学んでいるぞ!」という気持ちになれます。(^^)v

この本の「上代の文学」の項、70頁~71頁には、「口承文学の発生」「文化の伝来」「記載文学」の三つの項目が掲載されています。
「上代」というのは、大和政権が成立する以前の多くの小国が分立した頃から、桓武天皇の平安京遷都(794年)までの時代をいいます。
では、簡単におさらいをいたしましょう。

まず、70頁には、「口承文学の発生」が掲載されています。
古代人にとって、自然の神さまたちと密接なため神事が発達したことから、文学の発生になる基盤が始まったとされています。
言霊信仰から、呪詞(じゅし)が生まれました。
まだ文字がない時代でしたから、歌謡だけでなく、人々の口から語り継がれていった神話や説話が生まれました。
これらは口承文学といわれます。

次に、「文化の伝来」(70頁~71頁)にいきましょう。
遣隋使と遣唐使の派遣によって、大陸からの文化の影響を受けて、飛鳥文化・白鳳文化・天平文化などが栄えました。
6世紀半ばごろに、大陸から仏教が伝来したと推定されています。

この項で凛が注目したのが、5世紀頃に、大陸から漢字と漢籍が伝来していたと推定されていることです。
外国語であったものを、漢字の音に日本語の意味をあてはめて訓とし、工夫されました。
漢字の音から「万葉仮名」や「宣命(せんみょう)書き」などが発明されたということです。

なんとすばらしい発明でしょう!\(^o^)/
これらの先人たちによる努力がなければ、あなたも凛も日本語で書かれた本を読むことができないのです。

最後に、「記載文学」(71頁)の項に入ります。
日本に文字ができたことにより、口から伝わる口承文学から、記載文学へと時代が推移します。
8世紀初頭、『古事記』『日本書紀』『風土記』などの優れた文学が生まれました。
751年に編まれた『懐風藻』は、現存する最古の漢詩集です。

そして、令和になり、今の時代を生きる私たちに、その存在をあらためて国民に知らしめた『万葉集』は、760年前後に成立されたとされる、現存する日本で最古の和歌集です。

以上、まとめますと、「上代の文学」は、「まことの文学」と呼ばれて、素朴な古代人の姿が表われていることが特徴とされています。(71頁参照)

ここで、凛のおさらいは終わりますよ~
凛にお付き合いくださり、ありがとうございました。
お疲れさまでした。
「上代の文学」にご興味を抱かれたあなたは、専門書でさらに詳しく学んでくださいね。(^-^)

まだ凛のブログは終わりませんよ~
ここで閉じないでくださいね。(^o^)

さて、大陸から漢字や漢籍が伝来して日本の文字文化が生まれたといわれていますが、それは、凛が上記でごく数行にしかまとめていない「上代の文学」の中のほんのわずかな部分でしかありません。
このごくわずかな文字数の中に、人々の壮大な歴史ロマンがあるのです。
今夜は、日本の文字の伝来・伝承という黎明期において、一族九代に渡って通訳として大活躍した物語をご紹介いたしましょう。

箒木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏の長篇小説『日御子(ひみこ、上・下巻)』(講談社文庫、2014年)です。
2012年、講談社より単行本として刊行されています。

この作品の中心となる<あずみ>の一族は、中国と日本とを結ぶ使譯(しえき)という通訳を務める役目を代々受け継いでいきます。
言葉を媒介にして、大陸との外交を担っている<あずみ>一族には、代々伝わる四つの教えがありました。

凛が持っている文庫本初版の上巻の帯には、その四つの教えが紹介されています。
「人を裏切らない。─」
「人を恨まず、戦いを挑まない。─」
「良い習慣は才能を超える。─」
「骨休めは仕事と仕事の転換にある。─」

文庫本の上巻を開くと、まず「2~3世紀頃 倭国想像図」(4頁)が掲載されています。
那国、伊都国、弥摩大国、求奈国、壱岐国など、現在の北部九州の福岡県、熊本県、佐賀県、長崎県であることがわかるようになっています。
箒木蓬生氏は福岡県のご出身で、畿内説などの邪馬台国における様々な論争には触れずに、九州を舞台にした歴史ロマンの物語として描いていらっしゃいます。

この小説は三部構成となっています。
文庫本上巻の第一部は、「朝貢」で、<あずみ>一族の針が、祖父の灰から漢への使者となった体験談を告げられた話から始まります。
文庫本下巻からの第二部は、「日の御子」として弥摩大国の日御子女王に仕える炎女が中心となり、女王の不思議な力に魅せられます。
同巻第三部の「魏使」では、銘が、265年に建国された晋への使者となって大陸へ向かいます。
以上、三部の構成によって、灰、圧、針、江女、朱、炎女、在、銘、治の九代にいたる<あずみ>一族の200年に及ぶ壮大な歴史物語が展開されます。

第一部の祖父の灰が孫の針に語る体験談は、これから始まる歴史のうねりが予感されます。
何よりも那国の使者・灰が謁見した漢の光武帝に授かった「漢委奴国王印」である金印が出てくるところから、歴史上に物語るミステリー・ロマンとしてどんどん上書きされていき、読者の想像力が大いにかきたてられます。
<あずみ>一族は、先進国の漢から鉄や馬車や紙などの技術と文化を日本に伝えようと大変な努力をします。
<あずみ>の先祖が書き残した竹簡の文字から記録という概念がどれだけ貴重であるかを読み取れます。

凛は、針が大陸に渡っていく様子から、周辺国の海路と陸路が充実していたことに感動しました。
また、四つの教えを信念として子孫に伝えていく姿に、一族代々の誇りをもっていることに感銘しました。
それから、生口(せいこう)と呼ばれた人たちの存在にも驚きをもちました。
日常的に日本語の文字の読み書きをしている凛は、この作品のおかげで古代を生きた人たちの誇りを受け継ぎ、感謝して、原点に還った思いをいたしました。

精神科医で作家の箒木蓬生氏のこの作品は2012年、『週刊朝日』歴史・時代小説ベスト10の第2位☆彡になり、また、2013年、第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞☆彡を受賞しています。

帚木蓬生氏は、開業医を続けながら、多くの作品をご執筆されていらっしゃいます。
小説『三たびの海峡』(新潮社、1992年、のち新潮文庫、1995年)で、1993年、第14回吉川栄治文学新人賞を受賞☆彡され、小説『閉鎖病棟』(新潮社、1994年、のち新潮文庫、1997年)では、1995年、第8回山本周五郎賞を受賞☆彡の他、書ききれないほどたくさんの受賞歴があります。
ここにあげた二作品は映画化されて、ご存じの方も多いでしょう。

近年では、小説『守教(上・下)』(新潮社、2017年、のち新潮文庫、2020年)で、2018年、第52回吉川栄治文学賞受賞☆彡、第24回中山義秀文学賞受賞☆彡をされています。

帚木蓬生氏からの贈り物、古代歴史ロマンをあなたもご堪能されてはいかがでしょう。
読後には、言葉の大切さを知り、爽快な気分になれましょう。
凛は、読書を楽しめていることにあらためて感謝の念をもつことができました。

そして、困難に打ち勝つ勇気をもって明日へ臨んでいきましょう。\(^o^)/
それでは、あなたもよい夢をごらんになられて下さいね。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
今夜も凛からあなたにおすすめの作品でした。(^-^)

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(日本語)文庫-2014/11/14帚木蓬生(著)

(日本語)文庫-2014/11./14帚木蓬生(著)
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2020年7月3日金曜日

図書室で過ごしたあの頃

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
どうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ~(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたは今、どのようにお過ごしですか。
夜を迎えて、一日の終わりの眠る前のいちばんホッとするひと時、それはあなただけの貴重なお時間ですから、大切にお過ごしくださいね。
凛のりんりんらいぶらり~で、凛と本の話題について楽しい時間を共有していただくのは、大変嬉しいことです。(^o^)

本がお好きなあなたは、図書館をご利用されることもおありでしょう。
あなたがご利用されている図書館はどんな雰囲気でしょうか。

凛は、カフェが併設されていたり、天井が高く明るくて、斬新な建築の近代的なお洒落な図書館も好きですし、歴史を感じさせる建物で、陽光を避けた感じの落ち着いたぬくもりのある図書館も好きです。
本がいっぱい所蔵されていれば、凛には快適な空間なのです。

あなたは学生時代に、学校の図書室はお好きでしたか。
凛は校内の図書室がとても好きな学生でした。
小学校の頃から図書室はとても好きな空間でした。
特に、高校時代は帰宅部だったということもあって、放課後に図書室で過ごすことが多かったです。

高校生だった凛が、学校の図書室のどういうところが好きだったのかを今考えると、以下の三つが挙げられます。

一つ目は、静寂な空間であること。
授業を終えて放課後に、部活や帰宅にと友達は目的をもってそれぞれの場所に向かいました。
凛は「じゃあ、また明日ね。さようなら」と友達に言って、一人で図書室へと向かう学生でした。

図書室に入った途端、急にしーんとして、まるで異次元に入ったような不思議な空間が広がります。
窓からうっすらと射してくる夕陽の端っこをそっと踏んで歩く凛がいます。

窓の外からは運動部の人たちの声が、走っている足音と共に近くなったり、遠くなったりしています。
外から聞こえてくる複数の音の高低を、まるでBGMのように耳にしながら、誰とも話すこともなく静寂な空間に身を置いて、ただ一人で静かに過ごす時間は、凛にとって至福の極みといっても過言ではありませんでした。

二つ目は、本に携わる人たちがいること。
図書室には図書委員や司書の先生がいらっしゃいました。
図書室は大声で会話ができない空間なので、小さな声でのやりとりが余計に優しく接していただいているように感じていました。
黙々と、しかもてきぱきと、貸し出しの作業をしている係の方たちの姿を目にすると、思春期の凛にはとても素敵に思えてなりませんでした。

図書室にいるのは凛の他にも学生が多く利用していました。
一人で静かに本を読んでいる人、参考図書とともに学習をしている人、書架の前に立って本を探している人、閲覧している人など、みな凛と同じ空間と時間を共有している仲間たちです。
いつも会う人もいれば、初めて見る人もいました。
言葉には出さなくとも、みな本を媒体とした仲間であるという意識を凛はもっていました。

三つ目は、知の宝庫であること。
図書室の奥のほうに向かうと、陽があたらない薄暗い書架に、文豪たちの分厚い全集や、辞典・事典類、それから岩波文庫、専門書のコーナーなどがずらりと並んでいました。
「よいしょ」と、どっしりと重い本を音がしないように注意しながら書架から出して見るのが楽しかったです。

ページを開くと、そこはもう知の世界!\(^o^)/
おお、凛が知らないことばかり!
知る喜びを享受する体験はこの図書室で生まれたのかしら。
小さな文字でびっしりと書いてある難しい内容に驚きながら、これを読みこなせるときが凛にはくるだろうか、いや、必ず読みこなすぞ、などと思いながら手にしていました。

以上、凛が学校の図書室が好きだった三点を挙げました。
やがて図書室を出る時間になると、外はうす暗くなっていました。
凛は時間と空間と知の旅を図書室で楽しんでいました。

このように、凛には学校の図書室で過ごした懐かしい思い出がたくさんあります。
あなたの学校の図書室での思い出にはどんなことがありますか。

さて今夜は、高校の図書室の図書委員を描いた青春ミステリー小説として、米澤穂信氏の図書室ミステリー小説『本と鍵の季節』(集英社、2018年)をご紹介いたしましょう。
高校の図書委員を務める共に二年生の堀川次郎と松倉詩門(しもん)という二人の男子高校生がメインとなって、図書室を訪れる学生たちと彼らの周辺をめぐるお話が6篇収められています。

彼らの通う高校は進学校ですが、図書室を利用する学生はほとんどいない設定となっています。
放課後のとても静かな図書室で、当番の二人は図書を書架に収めたり、貸出の整理をしたりしています。

二人は仲が良いけれども、その実、堀川次郎から見た松倉詩門は身長が高くてイケメンであると相当意識している点が、思春期らしい青年だなあと凛は思えて、堀川次郎に好感がもてました。
他方、イケメンでクールな松倉詩門には謎が多くて、彼のミステリアスな部分がとても気になる凛でした。

そんな対比的な二人が務める図書室に様々な人が訪れて、事件を解決していくのです。
以下、六つのお話で構成されています。

一話目の「913」は、6月、先輩女子が図書室に訪れて、亡き祖父が遺した金庫の鍵の番号を探して欲しいと言うので、二人は彼女の家を訪ねてみます。
そこで彼らが見たものは……。

「ロックオンロッカー」は、夏の初め、堀川次郎の持っていた美容室の利用券を用いて、二人で訪れた美容院での盗難のお話です。
図書室外での番外編ともいえます。二人は少し大人になったのかな。

「金曜に彼は何をしたのか」では、7月の期末テストの準備期間中、図書委員の一年生の後輩男子から、同じ高校に通う二年生の兄が試験問題を盗んだと疑われている件で、二人は相談を受けます。

「ない本」は、秋になり、受験シーズンを意識する頃、或る三年生の男子生徒が亡くなりるのですが、彼が亡くなる前に読んでいた本について、彼の同級生の男子が相談しに図書室を訪れます。

「昔話を聞かせておくれよ」では、冬が近くなり、図書室で松倉詩門は父親の話を堀川次郎に話します。

最後の「友よ知るなかれ」では、木枯らしが吹く冬、松倉詩門の父親をめぐる謎の解決は如何に……。

全て読み終えて、改めて本のタイトル『本と鍵の季節』に、なるほど~と納得できます!
めぐる季節を背景にし、図書室で時間を共有する二人の思春期の男子高校生の成長物語でもあります。
合わせて、図書に関する情報が満載で、本の様々なことを学べます。
それから、全編を通して実在の和洋の本が紹介されていて、それらに関する二人の会話がとても鋭いのです。

米澤穂信氏は、『<古典部>シリーズ』の第一弾、2001年、『氷菓』(角川スニーカー文庫、2001年、のち角川文庫、2005年)でデビューし、第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)奨励賞☆彡を受賞されています。
この『<古典部>シリーズ』は第六弾の『いまさら翼といわれても』(KADOKAWA、2016年、のち角川文庫、2019年)まで続いています。
映画化、テレビアニメ、コミックスと人気があり、あなたもご存知ではないでしょうか。

2014年、『満願』(新潮社、2014年、のち新潮文庫、2017年)では、第27回山本周五郎賞☆彡を受賞されていますし、第151回直木賞候補☆彡ともなっています。
他にも多くの作品が受賞の候補となっており、ミステリー小説の人気作家として大変ご活躍されていらっしゃいます。

凛が放課後によく利用していた図書室ではミステリー小説になるような背景は考えられませんでした。
でも、もしかしたら、図書委員や司書の先生にこのような相談事がもちこまれていたとしたら……。
凛が知らないだけなのかもしれませんね。(*_*;

どうして作中の高校では、素敵な男子学生の二人がいる図書室が人気がなかったのかしらと、凛には不思議でなりません。
凛が通った高校は女子校だったので、男子高校生はいませんでした。(^-^;

あなたも図書室のミステリーに挑んではいかがでしょう。
素敵な男子高校生二人との青春の時間が過ごせますよ~
最後は、あなたの胸キュン、間違いありません!
二人の今後がとても気になる作品です。

今夜も凛からあなたにおすすめの一冊でした。(^-^)

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(日本語)単行本-2018/12/14米澤穂信(著)
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