2021年4月11日日曜日

隠れ家夜食カフェに行きたい!(その2) ~古内一絵『女王さまの夜食カフェ ─マカン・マラン ふたたび』(中央公論新社、2016年)~

こんばんは。
南城 凛(みじょう りん)です。
今宵も凛のりんりんらいぶらり~にようこそお越しくださり、ありがとうございます。
とともにどうぞごゆっくりとおくつろぎくださいませ。(^-^)

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

春ですね~
あなたはいかがお過ごしでしょうか。
そろそろ気分も変えていきたいところですね。
ウィルスから狙われませんように、免疫力を高めていきましょう。

おかげさまでこの4月で凛のりんりんらいぶらり~は2年目に入りました。
凛は昨年の4月にこのブログを立ち上げました。
訪れてくださった皆様には大変感謝いたしております。
ご閲覧ありがとうございます!
あっという間の1年間でした!
本当に月日の経つのは早いものですね。

この1年間に凛のブログでご紹介いたしました本は30作品になります。
いろいろなジャンルの本もご紹介したいですね。
これからも凛のりんりんらいぶらり~を何卒よろしくお願いいたします!m(_ _)m

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あなたには大切にしたい本がありますか。

昨年2020年の8月14日配信の「隠れ家夜食カフェに行きたい!(その1)」で、凛からあなたにこの質問をいたしました。
あなたは覚えていらっしゃいますでしょうか。

今回、初めて凛のブログを訪れていただいた方は、「隠れ家夜食カフェに行きたい!(その1)をご覧になられていただけると幸いです。
凛が大切にしている本について書いています。
その本は、古内一絵氏の小説『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』(中央公論新社、2015年)でした。
単行本で4巻シリーズとなっているうちの第1巻で、今でも4巻とも文庫化されていません。
多くのファンから長く愛されている本ですね~ (^-^)

書店に足を運び、日本の小説の単行本の棚の前に立ちますと、あらあら不思議!
古内一絵氏の小説『マカン・マラン』シリーズ第1巻~第4巻までの4冊から、ほんわかとした光が放たれているのがわかりますよ~ (^o^)
多くの書店の棚には4巻がきちんと揃って並んでいます。
4巻たちは、あなたから手にとっていただくのを待っているかのように。

元エリートサラリーマンで、今はドラァグクイーンのシャールさんが営んでいる「マカン・マラン」という夜食カフェ。
スタッフのダジャさんやお客さまたちとの温もりのある会話に、いつしかお客さまは個々の悩みを吐露し、シャールさんの心のこもった手作りの料理の数々に、すっかりこのカフェの虜となってゆきます。
ここでは昼間はダンスのドレスの受注と販売をしています。
スタッフのダジャさんは頼もしい役割を担っています。

今回凛がご紹介いたします本は、続く第2巻で、古内一絵氏の小説『女王様の夜食カフェ ─マカン・マラン ふたたび』(中央公論新社、2016年)です。

シャールさんのカフェ「マカン・マラン」の不定期な開店と同様、凛からもこの本のシリーズは不定期な間隔にての配信としています。
凛は決して忘れていたわけではありませんので、ご了承くださいませ。
面白くて既に全巻読んでしまわれた方もいらっしゃるかもしれませんね。

凛が持っている第2巻は2020年6月の第9刷です。
こちらの本はデパート内にあった書店で購入しました。

表紙は、イラストレーターの西淑氏の絵です。
美味しそうなトルコライス!
凛の胃袋にスイッチが入りそうです。(^○^)

帯は赤い色で、表表紙側には、「自分のことを"つまらない"とか言っちゃ駄目。」と書いてあります。
今回も悩みを抱えたお客さまたちのご登場のようです。
帯の裏表紙側には、4種類のメニューが紹介されています。

第2巻も、4話の構成で、4人の悩める人たちが登場します。
第1巻でシャールさんは病気になりますが、第2巻では元気になって戻ってきます!
よかった!!
読み進んでいくうちに、シャールさんの過去や現在が少しずつわかってきます。

第一話 「蒸しケーキのトライフル」
派遣社員として働いている女性が、職場での曖昧な立場に自信を失くしています。
彼女は憂鬱な社内ランチをどのようにして乗り越えていくのでしょうか。

第二話 「梅雨の晴れ間の竜田揚げ」
東京で漫画家になる夢に向かって、漫画家アシスタントとして働いている男性がいます。
ある日突然、地方で旅館業を営んでいる実家の兄が亡くなったという知らせがありました。
夢と現実との間で、彼がとった行動は……。

第三話 「秋の夜長のトルコライス」
タワーマンションに居住し、一人息子の子育てに悩む専業主婦にはあらゆるしがらみがありました。
一時はシャールさんの店「マカン・マラン」の敵側となってシャールさんたちを糾弾します。
彼女はどのようにしてしがらみからの呪縛を解いていくのでしょう。

第四話 「冬至の七種うどん」
シャールさんの旧友である柳田先生は、高校生の娘さんの大学進学について悩みます。
彼はシャールさんから「冬至の七種(ななくさ)」(262頁)についての意味を教えられます。

第二話から第四話まで、「親子のありかたについて」が隠れたテーマであると凛は考えました。
作者から「あなたならどうしますか?」と読者に問いかけていくのが伝わります。

悩める四人の登場人物だけでなく、シャールさんにも自身の病気やご家族との軋轢など深刻な悩みがあります。
彼らの悩める姿勢が等身大のように読者の心の鏡に映し出されて、「うん、ある、ある!わかる!」と共感できる方も多いのではないでしょうか。
だからこそ多くのファンから支持されているのでしょう。

タイトルに「ふたたび」とついているのが納得できます。
「つまらない」なんて言わずに、自信をもって生きていこう!

それにしても、今回の第2巻全編に登場する「マカン・マラン」の様々なメニューも、どれも美味しそうですよ~!!(^o^)
上記の四つのメニュー以外にもいただきたいメニューばかりです。

シャールさんは言います。
「私の賄いは一応、マクロビオティックを基本にしてるけど、それだっていい加減なものなのよ。」(209頁)
彼の料理に対するスタンスから美味しさと心地よさが上手く調和されて、程よい味わいを作り出しているのでしょう。
隠れ家夜食カフェの「マカン・マラン」のファンが増えるはずですね!

以上、第2巻のご紹介でした。
次回の第3巻もお楽しみに~(不定期ですが……。)(^-^;

今夜も凛からのおすすめの一冊でした。(^-^)

「マカン・マラン」の特設ページは、こちらです。

************
中央公論新社(日本語)単行本-2016/11/16古内一絵(著)
************

0 件のコメント: